2016年07月16日

nSAKしぐさ


今回はサバゲや撮影会で使えるnSAK(新射撃訓練コンセプト)っぽい動作や姿勢をまとめてみました。

元ネタは歩兵学校の資料ですがnSAKの習得を目指すものではないのであくまで「nSAKしぐさ」という体裁です。
(ハリウッドのエセカンフーを見るような生暖かい視線でお願いします)




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



▲nSAKしぐさ ~G36編~


まずG36の基礎的な取扱法の中から安全管理に関わる動作を見てみましょう。

・Die Persönliche Sicherheitskontrolle (PSK:個人安全管理)

PSKは武器に異常がないか確認するためのもので武器を手に取る時や置く時、弾の装填後、戦闘が一時中断した時に行われます。


nSAKしぐさ

A:弾倉の状態を確認
B:ボルトを2cmほど後退させ薬室を確認
C:照準器に汚れや異常が無いか確認
D:マズルに汚れやつまりがないか確認
そのほか目視で武器の様子を確認します。


PSKは状況に応じて随時実施していきましょう。




~~~~~~~~~~

つづいてG36の再装填の動作を見ていきましょう。

・Nachladen(再装填)

弾倉が空になった場合は再装填をしなければなりません。再装填は敵から身を隠し、仲間の援護がある状況で行われるべきです。

nSAKしぐさ

A:(射撃姿勢)
B:弾倉を外し落下させます。このとき敵の方向を確認しておきます
C:新しい弾倉を入れて、きちんとはまっているか確認します
D:ハンドルを引いてボルトをリリースします
E:戦闘を続行します


資料には外した弾倉は落下させるとあるのですがポーチに戻すのもアリですね。





~~~~~~~~~~

次に射撃姿勢を見ていきますが、基本的にはnSAK以前の運用法と同じと思われます。
右利きの人間を想定して描かれていますが、左利きの場合はミラーになるかと思われます。


・Liegend(伏射)

武器と右足は一直線を形成します。足の裏は内側にあるべきと書いてあるのですが画像を見た様子だと踵が内側、つま先が外側を向くようです(下図A参照)。
右手は武器をしっかり握り、肩に引き付けます。左手はハンドガードを保持。両肘は地面についています。


・Kniend(膝射)

右膝を地面に付けます。このとき右の踵は上を向きます。
(肘をつけるとき)左肘は左膝の前か後ろに付つけます(膝に直接つけない:下図B参照)。
下図Cは肘と膝をくっ付けないときの様子。
干渉避けに両膝を立てることもあります(下図D参照)。

nSAKしぐさ


nSAKしぐさ
参考画像(Photo:Bundeswehr)

※アーマー着用時はプレートの効果を最大限に発揮するため敵に対して正面を向きます。
※グローイン装着時は両膝を立てるとその防護効果を阻害しないということのようです。



・Stehend(立射)

nSAKしぐさ

A:左足は前に出し、両足に均等に体重をかけます。上体はやや前方に曲げ、左手はハンドガードかマグウェルを支えます。
B:アーマーを着ているときは体を正面に向けます。ストックは胸筋の上に乗せ、腹筋を緊張させ反動を受け止めます。

Bは特にnSAKらしさを感じさせる姿勢です。体を正面に向ける都合上、左手はマグウェルに位置することが多いです。

nSAKしぐさ
参考画像(Photo:Bundeswehr)



・Anschlag angestrichen(壁や木への依託)

nSAKしぐさ

壁を利用して銃を依託するときは壁の向きに応じて人差し指(上図A)か親指(上図B)を利用します。
ただし木や壁には直接武器を触れさせてはいけません。



~~~~~~~~~~

さらによりそれらしさを演出できる領域に突入していきます。

・Nahbereichsschießen(近距離射撃)

3mから30mの距離が想定されている近距離射撃についてです。
まずは動作に移る前の3種類の準備姿勢について見てみましょう。

・Patrouillenstellung(哨戒姿勢)
・Kontaktstellung(接敵姿勢)
・Einsatzstellung(※突入姿勢)

(「Einsatz」の訳は難しいのですが仮にそれらしい語を置いてみました)

nSAKしぐさ

Patrouillenstellung(哨戒姿勢)はチェックポイントやゲートで用いられ、このとき薬室には弾が装填されています。
銃口は地面に対し45°の角度で向けられています。右手はグリップを握り、左手はハンドガードを保持。左手で片手作業をこなすことも可能。

Kontaktstellung(接敵姿勢)は射撃に移るまでの時間を短縮するための即応性重視の体勢です。よって射撃の直前にはこの姿勢を取ります。両足を開き安定性を高め、膝は自然に軽く曲げます。このとき体重は両足に均等に配分。上半身はやや前傾させます。ストックは肩に付け、視界を確保するため銃口は45°下方に向けます。

Einsatzstellung(突入姿勢)は室内など狭い環境下で自身の武器による危害を仲間に加えないようにするため、また自身の武器を保護するためにとられます。武器は地面に対し垂直に向けます。
(左手の甲をハンドガードに添える様子も見られます。こうしておくことで構えに移行した際に自然とマグウェルを握ることが出来ます)



哨戒姿勢から銃を構えてみましょう。

nSAKしぐさ
1.哨戒姿勢から接敵姿勢に移ります。
2.照準器が目の高さに位置するよう武器を持ち上げます。ストックは肩に引き付けられ、視界は標的の方向を向いています。
3.左手はハンドガードかマガジンを保持しています。
4.腹筋は反動を受け止めるため緊張させます。

※このときの構え方はアーマー着用を前提としたスタイルになっているようです。




振り向きざまに銃を構えてみましょう。
真横、真後ろなど任意の角度に回転し標的に対して正面を向く動作です。

nSAKしぐさ
1.開始時は突入姿勢です。
2.まず頭を標的の方向に向けます(真後ろを向くときは上半身をひねる)。
3.軸足を利用しそのまま体の正面を標的に向けます。
4.武器を標的に向けて構えます。

nSAKしぐさ
参考画像(Photo:Bundeswehr)

これは挿絵より参考画像の方が分かりやすいですね。まず頭を回転させ標的を視認するところがポイントでしょう。




・Nutzung von Deckungen(遮蔽)

壁や木などに身を隠しながらの射撃です。

nSAKしぐさ
射線が遮蔽物によってさえぎられていないことを確認します。自身の体は最大限遮蔽します。

……としか説明が無かったのですが要するにリーンです。壁際から足など出さないよう注意。


nSAKしぐさ
nSAKしぐさ
参考画像(Photo:Bundeswehr)






最後に大変良い参考動画を載せて終わりです。

„Klar zum Gefecht“→装填を行いPSKを実施する
„Anschlag!“→武器を構える
„Übungs-Ende“→行動の中断
„Nachladen!“→弾倉交換
などのコマンドも要チェック。




次回はP8編になるかと


Tschüs!!




タグ :nSAK

同じカテゴリー(ドイツ連邦軍)の記事画像
EPa Typ 3
Lines of Gear
Barrieremaßnahmen
Battle Display Kit List 01
40mm
Dienstglas 8x30
同じカテゴリー(ドイツ連邦軍)の記事
 EPa Typ 3 (2021-01-23 18:54)
 Lines of Gear (2020-11-20 21:07)
 Barrieremaßnahmen (2020-10-18 20:59)
 Battle Display Kit List 01 (2020-05-24 18:02)
 40mm (2019-02-16 19:30)
 Dienstglas 8x30 (2018-06-03 18:24)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。