2021年01月23日
EPa Typ 3

ドイツ連邦軍の戦闘糧食「EPa (Einmannpackung)」です。
ドイツ祭り(仮)の折に調達していただいたものを実食しました。

従来のEPaはよくイメージされる箱入りのものでしたが近年(2018年頃?)このスタイルに改められました。
初めて見たときは民生向けの再梱包品かなと思いましたがしっかりこの姿で支給されているらしいです。

ざっと見渡してみます。ビスケット5袋にノンシュガーガム(左上)。
ほとんどのパッケージにスペイン製であることが示されています。
同国のJomipsaという糧食専門の会社が担当しているようで、
この会社はフランスなどにも戦闘糧食を供給しているようです。

2袋のメインディッシュ。EPaひとつで1日三食分とのことですのでコンディションによって調整するのでしょう。

ビスケット用のジャム(下)とコーヒー、紅茶などの飲み物系。左下はティッシュペーパー。

チョコレートバー(左)とフルーツ缶。「Wipes」はウェットティッシュ。

ピンクと黒の缶詰はいわゆるパテです。

メインディッシュの内のひとつ、「Nudeln mit Rindfleisch (牛肉入パスタ)」。
大雑把な味わいですが特に抵抗感なく食べきることが出来て安心しました。

ドリンクセットに含まれる「isotonisches Getränk」はスポーツドリンクっぽい味でした。

後に家で食べたもうひとつのメインディッシュ、「Bohneneintopf mit Wurst(ソーセージ入り豆シチュー)」。
こちらは妙にざらついた舌触りとねっとりした豆、存在感のないソーセージ、しつこいチーズ風味でうーん……

ビスケットは甘いものと塩味のものの二種類がセットされます。

どちらもほんのりとした味わいでまずくはないものの飽きやすい。

ピーチジャムはビスケットのやわらかな風味によくマッチしています。

パテは想像していたようなコンビーフ感はなく、もったりとした味わい。
二種類ありますが違いがほとんど分からないくらいには鈍い風味。
途中できつくなって白飯&醤油で決着しましたがそれでもうーん……

フルーツ缶、言ってしまえばフルーツポンチです。甘みが強いですが疲れた体には浸みるでしょう。
他、チョコレートは如何にも外国産といった癖のある風味、ガムは日本のものとそう変わらない感じ。
全部食べると3458kcal摂取することが出来ます。時期によって中身のバリエーションがあるらしい?
旧来のものからMRE方式に変わりエスビットが不要になったのは大きな進歩といえるのでしょう。
とはいえ完全にリニューアルされたわけではなく箱入りのタイプもまだまだ現役でいるようです。

パッケージのドイツ国旗はシールになっており再梱包できるようになっています。

ちなみにパッケージの隅っこに「Économat des Armées」の文字。
フランスの組織なのですがEPaの取りまとめを担当したのでしょうか?
調達に外国が関わるは珍しくないとはいえ欧州情勢は複雑怪奇なり。
本格的な行軍イベントなんかでもEPaを試してみたいところですね。
Tschüs!!
タグ :EPa
2020年11月20日
Lines of Gear
「ファーストライン」や「セカンドライン」といったワードをご存知でしょうか?
「Lines of Gear」などと呼ばれる軍用装備品を分類する際に用いられる概念のことなのですが、意味するところは国や組織によって様々なようです。
ここではドイツ連邦軍関係(※)で広く見られる分類方法について解説します。
※:といっても公式のソースは無いに等しいのでマニア間でのやり取りやショップにおける表記に関する範囲と捉えてください。

Ausrüstungsschichten(Lines of Gear)について
一般的によく見られるのは1st~3rd Lineの3層構成でしょう。
・1st Line
ファーストラインは多くの場合EDC(Everyday carry)やサバイバルキットのことであると説明されますが、ドイツ語圏における意味合いは明らかに異なります。
すばり「生存のために最低限必要な機器」であり、これは
・ジャケットやズボン、インナーから防寒着までを含むすべての衣服
・手袋
・靴
・帽子
という位置付けとなります。

アレ、巷で見かける「ファーストライン」とはずいぶん違うな、と感じた方も多いでしょう。
(サバゲーマー界隈では)ベルトキットをファーストラインと呼称する向きもありますが、そのような定義とは大きくかけ離れています。
また「生存のために~」の解釈からライフル等の武器も含める場合もあるそうです。
しかしながら武器の類は装備の構成とはまた別の次元と捉えている方々が多いためか、実際のところそうした分類がなされることは稀です。
まぁ普段私たちが口にする「装備」という単語は武器を除外していることが多かったりしますよね。
以上の点から「戦闘に関わらない状況における必要十分な装備品」とも解釈できますね。
銃を持って戦うだけが兵士の仕事ではないので、戦闘に関わらない部分での階層も明示しておく必要がある、ということなのかもしれません。
プレキャリだのチェストリグだの言う前にまず服を着ろ! というのはなんだか合理的な考え方ですよね。
・2nd Line
セカンドラインは打って変わって「戦闘に必要な装備品」ということになります。
すなわち
・弾薬や作戦に必要な機器を運搬するためのベルトキット、ベスト、チェストリグ
・抗弾性能や防破性能を備えたアーマー、プレートキャリア、ヘルメット
また
・ハンディ無線機(SEM52とかMBITRとか)とそれを補完する機器(COMTACとか)
・ゴーグル
・ホルスター
なども多くの場合ここに分類されます。


戦闘のための機器を運搬するためのギア(=ロードキャリアー)と捉えておけばよいのでしょう。
ベストやチェストリグは弾薬などをキャリーするためのもの、アーマーやプレキャリは抗弾プレートやソフトアーマーをキャリーするためのもの、という理解のされ方です。
ベルトキットがなぜファーストラインでないのかは上記の理由から明白です。
ベルトキットもベストもチェストリグもそもそも同じ働きをするロードキャリアーなのです。
話が逸れますがベルトをファーストラインへ分類する理屈は、プレキャリやアーマーに対してリスクレベルが一段下がる、という考え方に起因しているようです。
つまりプレキャリやアーマーが必要でない状況や緊急時にそれらを投棄しなければならない状況でも最低限身を守れる装備品をベルトにまとめ、ファーストラインとして分類しておくべきだという発想です。
これはこれで合理的なのかもしれませんがドイツ語圏ではあまり見られません。ロードキャリアーはロードキャリアーとして分類すべきという考え方のほうが明瞭で分かりやすいからでしょう。
(他、ファーストラインは任務によらず常に固定の装備、セカンドラインは任務に応じて変更する装備という捉え方も世の中にはありますがドイツ語圏ではやはり見かけません)
・3rd Line
サードラインは「運搬能力の拡張」であり「戦場である程度長期の活動を維持するための機器」です。
いわゆる背負いもの、リュックやパックと呼ばれる類のものです。
SEM70やPRC117などの大型携行無線機、大型のメディックパックもここに分類されます。
また寝袋や調理器具など戦場での衣食住を支える器機も含まれます。
とにかくセカンドラインに入りきらないものはこっち、という感じですね。

・中間的なもの
なかにはイマイチ分類しづらい品物もあります。
例えばプレキャリに接続するモジュラーバックパックはセカンドラインなのかサードラインなのか実に曖昧なところです。
医療品は、IFAKのような個人的用のものであればファーストライン(衣服)のポケットに収納可能ですし、セカンドライン(ベストやアーマーのポーチ)に入れても良いわけです。
さらに分隊用のものであればサードライン(メディックパック)となるわけですが、このように運用形態によって階層が異なってしまうのは何かと不便です。
医療品はそもそも「ギア」ではないのでライン分類の対象ではない、という意見も頷けます。(サバイバルキットについても同様のことが言えます)
問題は「なに」を「どこ」に収納するかであり、収納したいものと収納すべき場所を混同するべきではありません。
(ファーストラインである衣服にポケットが付いているから、ベストやチェストリグと同じロードキャリアーの類であると捉えるのは少々無理があります)
ようするに
込み入った話になってきましたがようするに、
1.服を着て
2.装備を付けて
3.バックパックを背負う
という重ね着を示すものだと理解してしまえばよいのです。
実際ここで示す「ライン」と「レイヤー」の概念はよく似通っています。
また武器や医療品については別の次元にあり、各ラインには分類しえないと理解しても差し支えはないでしょう。
定義に関わらずLines of Gearは装備を構築するにあたって重要な指標となります。
各ラインの役割と思想を理解できるようになると装備のまとまりもずっと良くなりますし、フォトの観察にも役立ちます。
見た目からスタイリングに入るのも手っ取り早くてお得ではありますが、装備を研究する立場としては「各装備品にそれぞれ目的を与えることで、はじめてそのスタイリングに行き着くのだ」というプロセスは大事にしていきたいですね。
Tschüs!!
参考
STRATEGIE & TECHNIK :ドイツ語ソース、ファーストラインに武器を分類する考え方が紹介されています。
PhotoBW :ミリフォトで見られる装備が各ラインごとに分類されているお馴染みのサイト。
HANDWFFEN UND PANZERABWEHRHANDWAFFEN DIE BUNDESWEHR (書籍) :BWの武器解説本ですが装備品の構成に言及した項があります。
EYES ON TARGET (書籍) :Fernspäher解説本でライン構成について言及しています。こちらではファーストラインに武器とサバイバルキット等を分類する考え方となっています。
「Lines of Gear」などと呼ばれる軍用装備品を分類する際に用いられる概念のことなのですが、意味するところは国や組織によって様々なようです。
ここではドイツ連邦軍関係(※)で広く見られる分類方法について解説します。
※:といっても公式のソースは無いに等しいのでマニア間でのやり取りやショップにおける表記に関する範囲と捉えてください。

Ausrüstungsschichten(Lines of Gear)について
一般的によく見られるのは1st~3rd Lineの3層構成でしょう。
・1st Line
ファーストラインは多くの場合EDC(Everyday carry)やサバイバルキットのことであると説明されますが、ドイツ語圏における意味合いは明らかに異なります。
すばり「生存のために最低限必要な機器」であり、これは
・ジャケットやズボン、インナーから防寒着までを含むすべての衣服
・手袋
・靴
・帽子
という位置付けとなります。

アレ、巷で見かける「ファーストライン」とはずいぶん違うな、と感じた方も多いでしょう。
(サバゲーマー界隈では)ベルトキットをファーストラインと呼称する向きもありますが、そのような定義とは大きくかけ離れています。
また「生存のために~」の解釈からライフル等の武器も含める場合もあるそうです。
しかしながら武器の類は装備の構成とはまた別の次元と捉えている方々が多いためか、実際のところそうした分類がなされることは稀です。
まぁ普段私たちが口にする「装備」という単語は武器を除外していることが多かったりしますよね。
以上の点から「戦闘に関わらない状況における必要十分な装備品」とも解釈できますね。
銃を持って戦うだけが兵士の仕事ではないので、戦闘に関わらない部分での階層も明示しておく必要がある、ということなのかもしれません。
プレキャリだのチェストリグだの言う前にまず服を着ろ! というのはなんだか合理的な考え方ですよね。
・2nd Line
セカンドラインは打って変わって「戦闘に必要な装備品」ということになります。
すなわち
・弾薬や作戦に必要な機器を運搬するためのベルトキット、ベスト、チェストリグ
・抗弾性能や防破性能を備えたアーマー、プレートキャリア、ヘルメット
また
・ハンディ無線機(SEM52とかMBITRとか)とそれを補完する機器(COMTACとか)
・ゴーグル
・ホルスター
なども多くの場合ここに分類されます。


戦闘のための機器を運搬するためのギア(=ロードキャリアー)と捉えておけばよいのでしょう。
ベストやチェストリグは弾薬などをキャリーするためのもの、アーマーやプレキャリは抗弾プレートやソフトアーマーをキャリーするためのもの、という理解のされ方です。
ベルトキットがなぜファーストラインでないのかは上記の理由から明白です。
ベルトキットもベストもチェストリグもそもそも同じ働きをするロードキャリアーなのです。
話が逸れますがベルトをファーストラインへ分類する理屈は、プレキャリやアーマーに対してリスクレベルが一段下がる、という考え方に起因しているようです。
つまりプレキャリやアーマーが必要でない状況や緊急時にそれらを投棄しなければならない状況でも最低限身を守れる装備品をベルトにまとめ、ファーストラインとして分類しておくべきだという発想です。
これはこれで合理的なのかもしれませんがドイツ語圏ではあまり見られません。ロードキャリアーはロードキャリアーとして分類すべきという考え方のほうが明瞭で分かりやすいからでしょう。
(他、ファーストラインは任務によらず常に固定の装備、セカンドラインは任務に応じて変更する装備という捉え方も世の中にはありますがドイツ語圏ではやはり見かけません)
・3rd Line
サードラインは「運搬能力の拡張」であり「戦場である程度長期の活動を維持するための機器」です。
いわゆる背負いもの、リュックやパックと呼ばれる類のものです。
SEM70やPRC117などの大型携行無線機、大型のメディックパックもここに分類されます。
また寝袋や調理器具など戦場での衣食住を支える器機も含まれます。
とにかくセカンドラインに入りきらないものはこっち、という感じですね。

・中間的なもの
なかにはイマイチ分類しづらい品物もあります。
例えばプレキャリに接続するモジュラーバックパックはセカンドラインなのかサードラインなのか実に曖昧なところです。
医療品は、IFAKのような個人的用のものであればファーストライン(衣服)のポケットに収納可能ですし、セカンドライン(ベストやアーマーのポーチ)に入れても良いわけです。
さらに分隊用のものであればサードライン(メディックパック)となるわけですが、このように運用形態によって階層が異なってしまうのは何かと不便です。
医療品はそもそも「ギア」ではないのでライン分類の対象ではない、という意見も頷けます。(サバイバルキットについても同様のことが言えます)
問題は「なに」を「どこ」に収納するかであり、収納したいものと収納すべき場所を混同するべきではありません。
(ファーストラインである衣服にポケットが付いているから、ベストやチェストリグと同じロードキャリアーの類であると捉えるのは少々無理があります)
ようするに
込み入った話になってきましたがようするに、
1.服を着て
2.装備を付けて
3.バックパックを背負う
という重ね着を示すものだと理解してしまえばよいのです。
実際ここで示す「ライン」と「レイヤー」の概念はよく似通っています。
また武器や医療品については別の次元にあり、各ラインには分類しえないと理解しても差し支えはないでしょう。
定義に関わらずLines of Gearは装備を構築するにあたって重要な指標となります。
各ラインの役割と思想を理解できるようになると装備のまとまりもずっと良くなりますし、フォトの観察にも役立ちます。
見た目からスタイリングに入るのも手っ取り早くてお得ではありますが、装備を研究する立場としては「各装備品にそれぞれ目的を与えることで、はじめてそのスタイリングに行き着くのだ」というプロセスは大事にしていきたいですね。
Tschüs!!
参考
STRATEGIE & TECHNIK :ドイツ語ソース、ファーストラインに武器を分類する考え方が紹介されています。
PhotoBW :ミリフォトで見られる装備が各ラインごとに分類されているお馴染みのサイト。
HANDWFFEN UND PANZERABWEHRHANDWAFFEN DIE BUNDESWEHR (書籍) :BWの武器解説本ですが装備品の構成に言及した項があります。
EYES ON TARGET (書籍) :Fernspäher解説本でライン構成について言及しています。こちらではファーストラインに武器とサバイバルキット等を分類する考え方となっています。
タグ :装備
2020年10月18日
Barrieremaßnahmen

ご時世アイテムのマスクです。
いずれ時代を象徴する装備品になるでしょう。

メーカー品だとか放出品だとかではなくさるお方の制作物です。
2枚縫い合わせの立体タイプでかなり使い心地が良い傑作品。

実物生地を転用して作られたようで、裏地も放出シャツから切り出したもの?
生地が生地なだけあって例の独特な放出品スメルも香ってきますが……

連邦軍で使用が見られるものもおそらくは手作りなんでしょう。
こちらの場合は不織布のような蛇腹式の縫製となっています。

こちらは紐を横に通す構造なんでしょうかね。

どういう経緯でどういう生地を使ったのかウッドランド柄のマスク。
部隊でまとめて作っているのか共通した使用例が見られることも。

このグレーのタイプも特定の部隊で共通して使われているようです。

不織布マスクの上からネックゲイター着用の例もあったり。
連邦軍がどういった感染対策をしているか知りませんが、
部隊単位でこういった指導をしている様子は見られます。
まぁマスクの着用は部隊や状況によりけりなんでけども。
基本的に営内で集団生活をしている人たちですからね。
Tschüs!!
2020年05月24日
Battle Display Kit List 01
普段は買い物記事ばかりで体系的に装備を扱うことはあまりないこのブログ。
自分にとっての装備の情報整理を兼ねて、特定の部隊を想定したアイテムを並べてみたいと思います。
今回のテーマは2013年前後の「3./FschJgBtl261」としましょう。 EGB中隊ですね。
脳内ではバッチリ仕上がっているんですが実際に引っ張り出してみると……

装具関係から見ていきましょう。
当然ミッションによって選定される装備品は異なるのですが、「市街地攻撃戦術(Urbane Angriffstaktik)」を主眼としました。
建物から建物への近接戦闘や室内戦闘(Häuserkampf)がメインですので、プレキャリとヘルメットを軸とした抗弾装備です。
プレキャリの構成は次の通り。
LHT LT025 Gen.III……プレートキャリア
LHT LT001 Gen.II……ダブルマガジンポーチ
LHT LT017 Gen.II……ラジオポーチ
LHT LT056 Gen.II……ダンプポーチ
LHT LT021 Gen.I……ユーティリティポーチ
プレキャリはLHT Gen.IIIで。年代的にはGen.IVでもOKです。
マガジンポーチは2連結で入れてもよし、1本ずつ入れてもよし、という柔軟性からダブルタイプに。
というかプレキャリと一緒に支給されるのがこのダブルマグポなので必然的なものなんですが。
このマグポーチ、同時期のEGBを見るにGen.IIでもGen.IIIでもOKな様子。年代のイメージ的にはGen.IVのほうがもっともらしいかも。
(というところで思い出した、このプレキャリFschJgBtl313用に組んだヤツだ……)
分隊長や副分隊長を想定しているので無線機(SEM52SL)を携行します。
これも分隊に支給されたキットからLT017型ラジオポーチをレイアウト。
ダンプポーチもユーティリティポーチもよく見るタイプです。これもキットに入っているものでしょう。
全体的に変化球は抑え気味に、無難にまとめてみました。

前述の通り分隊長/副分隊長を想定しますので無線関連機器を一通り。
無線機本体はSEM52SLです。分隊長と副分隊長で2つの班(Trupp)に分かれますのでそれぞれ携行しないといけないんですね。
アンテナは個人的な感性で0.9mアンテナをチョイス。0.4mアンテナでもOKです。
0.9mアンテナと0.4mアンテナではキットの形態が異なるのですがどちらも見られますね。
PTTはペルターのNF10コネクタ対応型。並列配線タイプが望ましいのでその通りに。
ヘッドセットはコムタックXPで、マイクはMT7としました。MT31マイクの方が多く見られますが組み換えが面倒だったので。MT7も使用例がないわけではありません。
コムタックXPの金字のマーキングも2パターンありますがどちらもOK。BW全体で混在しています。
FschJgBtl261の場合無線機持ちの分隊長/副分隊長以外の隊員はイヤマフとしてのXP(通信機能なし)を着用しています。
FschJgBtl263だと全員通信機能付きだったりもするんですが、コムタックについては大隊によって調達が異なるといえます。

ユーティリティポーチの中身はこんな感じに。
隊長格なのでナビゲーション器機は必要です。作戦用のマップや補助のコンパスも用意したいところ。
交換用の電池は作戦時間を加味してもっと増やしてもいいと思います(種類も)。
ITWの笛、ストロボ、紐付きIRサイリウムは合図用や非常用として。
フラッシュライトは室内など薄暗い場所のサーチ用ですが、これはG36マグポの脇に付けたピストルマグポに入れた方が良いかも。
ポーチのパルステープに突っ込んでいるのはキャプチャ用のハンドカフ。
カラビナも多目的に使えますので引掛けておきます。サバイバルキットに含まれている紐と組み合わせれば即席で何かを留める道具になります。
個人の役割に応じてグレネード(DM51)、スモーク(DM25/DM32)、フラッシュバンなどの弾薬も付加されますが、この例では想定していません。

背面にはソースのハイドレーション。隊員の役割によってSEM70を背負ったりブリーチングツールを背負ったりと個性が出るのが背面。
ハイドレーションはその人の必要性によりけりですが、ISAF派遣に参加した際に支給されたアイテムを本国でも使い続ける、みたいな要素が欲しかったので。
3./261も07年のコンバットレディ以降08年、09年、11年とアフガニスタンに派遣されています。

ベルト周りです。主にP8のレッグホルスターを吊るためですが、細々としたポーチを付加できるのでいろいろ活きてきます。
BHIのホルスターは教導過程で支給されたと考えられるODのものを。
ピストルマグポーチはFschJgBtl261のEGBでたびたび見られるイーグルのFBタイプです。
イーグル製のものを用意しましたがBHIにも同型があるので、ホルスターに合わせてBHIで揃えた方が自然なのかもしれません。

ワルサーのフォールディングナイフはツールとして。タイラップじゃないと付かないかな。
仰々しいKM2000は使いどころを選びますが、アクセントを加えるためにチョイス。

プレキャリに余裕がないのでファーストエイドポーチはベルトに装着することにします。
ポーチは13年頃から見られるLHTのLT012型を起用します。
中身はEEH-Aキットなど最も基本的なものでよいと思われます(画像では適当ですが)。
CAT(止血帯)はプレキャリの表面など分かりやすい部分にあれば良さそうです。

その他の装着品です。グローブは個人差が大きいのでメジャーどころからオーパーツにならないものを選定。
腕時計も個人差はありますがよく見られるSUUNTO VECTORを。
Revision Sawflyはある年代からよく見られるようになりますので、ほとんどこれ一択になりますね。
ゴーグルだとRevision Desert Locustも。

想定した年代でよく見られるのはMSA TC3000ですが、それらが支給される以前からTC2000などが用いられていたと考えられます。
その点を利用したアクセントとして、ISAF派遣のために個人購入したTC2000を本国でも使用、といったストーリーを付加していきます。
夜間の行動を想定しているのでLUCIEも加えましょう。マウントにはスペーサとして乾電池を挟みます。
識別用のIRサイリウムは頭頂部にパンツァーテープで留めることにします。

武装はG36KA2で、EOTech552とLLM01をマウントするにとどめます。スリングは当たり障りのない官給品。
この時代のEGB中隊の武装ならこれだけでOKです。
P8もライトモジュールなどは使わず素の状態で。

被服関係です。上衣(ブルーゼ)はLeo KöhlerのKommando Feldbluse、個人購入か部隊購入なんでしょう。
下衣(ホーゼ)は官給のEinsatzkampfhoseで、EGB中隊の被服としては一般的な組み合わせに。

ホーゼのベルトはYatesのコブラバックルタイプを。ヘリによる空中機動展開任務であればランヤードも付加できます。

このほかブルーゼとしては官給のスタンダードタイプやEinsatzkampfbluseも適用できます。

環境に応じてブルーゼの下に着込みます。寒冷地でもプレキャリの下にスモックやシェルジャケットを羽織るというのはあまり見られませんのでここでは支給品に含まれるウールパワーを選びました。
ブルーゼの襟元から見えるとかっこいいんですよね。
以下参考フォト

Cold Response 2014より。コムタックXPの機能の違いが分かる画像。頭頂部のIRサイリウムも特徴的です。
左のスプリッター柄のヘルメットの隊員はよく見る隊長格の人で、今回のキットでも多々参考にしました。

同じくCold Response 2014より。ベルト周りが分かります。FBタイプのピストルマグポも見られます。
Serpa付属のパドルも興味深い使用例です。
G36マグポーチはやっぱりGen.IVがよかったか……

Colibri 2013より。左の隊員のソースのハイドレはどちらかというとレアな例ですね。ベルトにはワルサーのナイフケースが。

同じくColibri 2013より。こちらでも頭頂部のIRサイリウムが見られます。

ILÜ 2013のデモンストレーションから。この画像でEGB中隊特有の特殊部隊になりきらない独特の雰囲気が分かっていただけるかと。
以下反省点
・実はFschJgBtl261/263(EGB)用にGen.IVプレキャリで組んだセットがあったんです。G36マグポもGen.IVなのでそっちを起用した方が良かったですね。
・小物の用途をもっとはっきりさせた方が良かったですね。これはリサーチして情報を掘り下げなくては。
・ファーストエイドの中身もきちんとそれらしく揃えないといけません。EGBだとCFR系キットから応急用品が追加されているかも。
装備を広げるだけとはいえ存外カロリーを使う作業でしたが、また機会があればキットを展開してみたいと思います。
Tschüs!!
自分にとっての装備の情報整理を兼ねて、特定の部隊を想定したアイテムを並べてみたいと思います。
今回のテーマは2013年前後の「3./FschJgBtl261」としましょう。 EGB中隊ですね。
脳内ではバッチリ仕上がっているんですが実際に引っ張り出してみると……

装具関係から見ていきましょう。
当然ミッションによって選定される装備品は異なるのですが、「市街地攻撃戦術(Urbane Angriffstaktik)」を主眼としました。
建物から建物への近接戦闘や室内戦闘(Häuserkampf)がメインですので、プレキャリとヘルメットを軸とした抗弾装備です。
プレキャリの構成は次の通り。
LHT LT025 Gen.III……プレートキャリア
LHT LT001 Gen.II……ダブルマガジンポーチ
LHT LT017 Gen.II……ラジオポーチ
LHT LT056 Gen.II……ダンプポーチ
LHT LT021 Gen.I……ユーティリティポーチ
プレキャリはLHT Gen.IIIで。年代的にはGen.IVでもOKです。
マガジンポーチは2連結で入れてもよし、1本ずつ入れてもよし、という柔軟性からダブルタイプに。
というかプレキャリと一緒に支給されるのがこのダブルマグポなので必然的なものなんですが。
このマグポーチ、同時期のEGBを見るにGen.IIでもGen.IIIでもOKな様子。年代のイメージ的にはGen.IVのほうがもっともらしいかも。
(というところで思い出した、このプレキャリFschJgBtl313用に組んだヤツだ……)
分隊長や副分隊長を想定しているので無線機(SEM52SL)を携行します。
これも分隊に支給されたキットからLT017型ラジオポーチをレイアウト。
ダンプポーチもユーティリティポーチもよく見るタイプです。これもキットに入っているものでしょう。
全体的に変化球は抑え気味に、無難にまとめてみました。

前述の通り分隊長/副分隊長を想定しますので無線関連機器を一通り。
無線機本体はSEM52SLです。分隊長と副分隊長で2つの班(Trupp)に分かれますのでそれぞれ携行しないといけないんですね。
アンテナは個人的な感性で0.9mアンテナをチョイス。0.4mアンテナでもOKです。
0.9mアンテナと0.4mアンテナではキットの形態が異なるのですがどちらも見られますね。
PTTはペルターのNF10コネクタ対応型。並列配線タイプが望ましいのでその通りに。
ヘッドセットはコムタックXPで、マイクはMT7としました。MT31マイクの方が多く見られますが組み換えが面倒だったので。MT7も使用例がないわけではありません。
コムタックXPの金字のマーキングも2パターンありますがどちらもOK。BW全体で混在しています。
FschJgBtl261の場合無線機持ちの分隊長/副分隊長以外の隊員はイヤマフとしてのXP(通信機能なし)を着用しています。
FschJgBtl263だと全員通信機能付きだったりもするんですが、コムタックについては大隊によって調達が異なるといえます。

ユーティリティポーチの中身はこんな感じに。
隊長格なのでナビゲーション器機は必要です。作戦用のマップや補助のコンパスも用意したいところ。
交換用の電池は作戦時間を加味してもっと増やしてもいいと思います(種類も)。
ITWの笛、ストロボ、紐付きIRサイリウムは合図用や非常用として。
フラッシュライトは室内など薄暗い場所のサーチ用ですが、これはG36マグポの脇に付けたピストルマグポに入れた方が良いかも。
ポーチのパルステープに突っ込んでいるのはキャプチャ用のハンドカフ。
カラビナも多目的に使えますので引掛けておきます。サバイバルキットに含まれている紐と組み合わせれば即席で何かを留める道具になります。
個人の役割に応じてグレネード(DM51)、スモーク(DM25/DM32)、フラッシュバンなどの弾薬も付加されますが、この例では想定していません。

背面にはソースのハイドレーション。隊員の役割によってSEM70を背負ったりブリーチングツールを背負ったりと個性が出るのが背面。
ハイドレーションはその人の必要性によりけりですが、ISAF派遣に参加した際に支給されたアイテムを本国でも使い続ける、みたいな要素が欲しかったので。
3./261も07年のコンバットレディ以降08年、09年、11年とアフガニスタンに派遣されています。

ベルト周りです。主にP8のレッグホルスターを吊るためですが、細々としたポーチを付加できるのでいろいろ活きてきます。
BHIのホルスターは教導過程で支給されたと考えられるODのものを。
ピストルマグポーチはFschJgBtl261のEGBでたびたび見られるイーグルのFBタイプです。
イーグル製のものを用意しましたがBHIにも同型があるので、ホルスターに合わせてBHIで揃えた方が自然なのかもしれません。

ワルサーのフォールディングナイフはツールとして。タイラップじゃないと付かないかな。
仰々しいKM2000は使いどころを選びますが、アクセントを加えるためにチョイス。

プレキャリに余裕がないのでファーストエイドポーチはベルトに装着することにします。
ポーチは13年頃から見られるLHTのLT012型を起用します。
中身はEEH-Aキットなど最も基本的なものでよいと思われます(画像では適当ですが)。
CAT(止血帯)はプレキャリの表面など分かりやすい部分にあれば良さそうです。

その他の装着品です。グローブは個人差が大きいのでメジャーどころからオーパーツにならないものを選定。
腕時計も個人差はありますがよく見られるSUUNTO VECTORを。
Revision Sawflyはある年代からよく見られるようになりますので、ほとんどこれ一択になりますね。
ゴーグルだとRevision Desert Locustも。

想定した年代でよく見られるのはMSA TC3000ですが、それらが支給される以前からTC2000などが用いられていたと考えられます。
その点を利用したアクセントとして、ISAF派遣のために個人購入したTC2000を本国でも使用、といったストーリーを付加していきます。
夜間の行動を想定しているのでLUCIEも加えましょう。マウントにはスペーサとして乾電池を挟みます。
識別用のIRサイリウムは頭頂部にパンツァーテープで留めることにします。

武装はG36KA2で、EOTech552とLLM01をマウントするにとどめます。スリングは当たり障りのない官給品。
この時代のEGB中隊の武装ならこれだけでOKです。
P8もライトモジュールなどは使わず素の状態で。

被服関係です。上衣(ブルーゼ)はLeo KöhlerのKommando Feldbluse、個人購入か部隊購入なんでしょう。
下衣(ホーゼ)は官給のEinsatzkampfhoseで、EGB中隊の被服としては一般的な組み合わせに。

ホーゼのベルトはYatesのコブラバックルタイプを。ヘリによる空中機動展開任務であればランヤードも付加できます。

このほかブルーゼとしては官給のスタンダードタイプやEinsatzkampfbluseも適用できます。

環境に応じてブルーゼの下に着込みます。寒冷地でもプレキャリの下にスモックやシェルジャケットを羽織るというのはあまり見られませんのでここでは支給品に含まれるウールパワーを選びました。
ブルーゼの襟元から見えるとかっこいいんですよね。
以下参考フォト

Cold Response 2014より。コムタックXPの機能の違いが分かる画像。頭頂部のIRサイリウムも特徴的です。
左のスプリッター柄のヘルメットの隊員はよく見る隊長格の人で、今回のキットでも多々参考にしました。

同じくCold Response 2014より。ベルト周りが分かります。FBタイプのピストルマグポも見られます。
Serpa付属のパドルも興味深い使用例です。
G36マグポーチはやっぱりGen.IVがよかったか……

Colibri 2013より。左の隊員のソースのハイドレはどちらかというとレアな例ですね。ベルトにはワルサーのナイフケースが。

同じくColibri 2013より。こちらでも頭頂部のIRサイリウムが見られます。

ILÜ 2013のデモンストレーションから。この画像でEGB中隊特有の特殊部隊になりきらない独特の雰囲気が分かっていただけるかと。
以下反省点
・実はFschJgBtl261/263(EGB)用にGen.IVプレキャリで組んだセットがあったんです。G36マグポもGen.IVなのでそっちを起用した方が良かったですね。
・小物の用途をもっとはっきりさせた方が良かったですね。これはリサーチして情報を掘り下げなくては。
・ファーストエイドの中身もきちんとそれらしく揃えないといけません。EGBだとCFR系キットから応急用品が追加されているかも。
装備を広げるだけとはいえ存外カロリーを使う作業でしたが、また機会があればキットを展開してみたいと思います。
Tschüs!!
タグ :EGBFschJgBtl261
2019年02月16日
40mm

あると地味にうれしいアイテムを入手。
BW官給の40mmグレネードバンダリア(Tragegurt)です。
AG40(HK69やAG36)で運用される40mm擲弾を携行するために生み出されました。

6本の樹脂パイプにナイロンテープ製のフラップとベルトを取り付けた構造。
ベルトにはバックルなどはなく縛って着用することを想定しているようです。
簡素なのか凝ってるのかなんとも判断し難いつくり。

ベルクロがパイプにホチキスの針のようなもので留められており興味深い。
この樹脂パイプ構造、弾頭の保護には良さそうですが安定性に欠けますね。

本当にただのパイプです。まぁそれを言ったらランチャーもただのパイプなんですが……

使いにくそうに使っているのをよく見かけます。携行数的にも現代戦ではちょっと厳しいかも。
ギアブランドのナイロンバンダリアにおいては倍の12本携行が当たり前となっていますからね。
GraPi(HK69)と一緒に導入されたと考えると70年代半ばに出現したアイテムかと思われます。
参考になる運用画像が見つからないのですが一応80年代のマニュアルでは確認できます。

マニュアル的には襷掛け推奨なのですがパイプ配置の関係で半分は背中側に回っちゃうんですよね。
そのままでは使いにくいのか、バラされて単体でIdZなどにタイラップで縛り付けられてたりもします。
Tschüs!!