2014年08月17日

兵科色と兵科リボン


味気ない迷彩服を素敵に彩るアイテム「兵科リボン」のご紹介。

兵科色と兵科リボン


主に陸軍で用いられておりドイツ本国では「Litzen」などと呼ばれています。

その名の通り兵科ごとに異なった色(兵科色)を使っており、これを見るだけでどのような部隊であるかが丸分かりになるというわけです。

これらは通常、肩についているエポレットの根元に挿し揉みます。

皆さんもお気に入りの兵科をチョイスして兵科リボンを使ってみましょう!


※ベレーの色と異なる場合がほとんどです! 確認してみましょう

兵科と兵科色をBW公式文書「ZDv37/10」からチェックしてみました

対ABC部隊("ABC-Abwehrtruppe")=ワインレッド(bordeauxrot)
兵科色と兵科リボン
第750対ABC連隊(追記:よく見るとORFリボンなのでちょっと微妙ですね……)
(やはりORFでしかなかったので差し替え。第7対ABC大隊から)



砲兵&地形測量隊("Artillerietruppe"&"Topographietruppe")=赤(hochrot)
※測量隊は伝統的な理由で砲兵と同じ色を用います。
兵科色と兵科リボン
観測用マーダーに搭乗した砲兵
TZG90が載っていないようなので普通のマーダー。Saber Junction 2012からなので第104戦車大隊ですがマーダー自体は第401装甲擲弾兵大隊のものかも(面倒くさい)。



憲兵("Feldjägertruppe")=オレンジ
※現在では戦力基盤軍に所属。
兵科色と兵科リボン
(※以前はISAF派遣の画像でしたがより分かりやすいKFOR派遣に差し替えました)



通信部隊("Fernmeldetruppe")=レモンイエロー(zitronengelb)
兵科色と兵科リボン
第210山岳通信大隊。左端の見切れている人に注目。ベルクロ階級章に兵科リボンを通して貼り付けています。



陸軍航空隊("Heeresfliegertruppe")=グレー(hellgrau)
兵科色と兵科リボン
(※より分かりやすいものに画像を差し替え)



歩兵&装甲擲弾兵("Infanterie"&"Panzergrenadiertruppe")=緑(jägergrün)
※歩兵は猟兵、山岳猟兵、降下猟兵、陸軍衛兵大隊の事。
兵科色と兵科リボン
降下猟兵



軍楽隊("Militärmusikdienst")=白
兵科色と兵科リボン
リボンの画像があったので差し替え。ベレーの色は所属する母体によって異なるみたいです。



装甲偵察隊&陸軍偵察隊("Panzeraufklärungstruppe"&"Aufklärungstruppe")=ゴールデンイエロー(goldgelb)
※Fernspähtruppeもここに含まれます。
兵科色と兵科リボン
陸軍偵察科。銀色の士官候補リボンを装着したFähnrichです(後述)


戦車部隊("Panzertruppe")=ピンク(rosa)
兵科色と兵科リボン
戦車部隊


工兵("Pioniertruppe")=黒
兵科色と兵科リボン
第550装甲工兵中隊の工兵


陸軍衛生部隊("Sanitätstruppe")=ダークブルー(dunkelblau)
兵科色と兵科リボン
衛生兵と左は空軍の軍医



整備部隊&兵站部隊("Technische Truppen")=ミディアムブルー(mittelblau)
兵科色と兵科リボン
兵站部隊




この他将軍(※)が炎色(Feuerrot)、参謀がラズベリー色(Himbeerrot)の兵科リボンを使用します。
※この場合は准将~大将が当てはまると思います。
兵科色と兵科リボン
陸軍航空隊の偉い人。左の人は空挺な感じもします。目が肥えていないので将軍用リボンなのか参謀用リボンなのか分かりませんw
(追記:考えてみりゃ金刺繍階級章でないということは佐官なので参謀ですね)



現在、空軍に移されている防空部隊("Heeresflugabwehrtruppe")はコーラルレッド(korallenrot)でした。
(赤系はまるで見分けがつきません……)



今回参照したZDv37/10では言及されておりませんでしたが駆逐戦車隊("Panzerjägertruppe")では初期のころダークグリーン、
60年代から緑(jägergrün)、70年代末から戦車部隊と同じピンクを用いました。このように兵科色が途中から変更された兵科もあり、
Fernspähtruppeは1976年に緑(jägergrün)からゴールデンイエロー(goldgelb)に変更されました。



というようにベレーの色と兵科色が一致しているのは砲兵、猟兵、装甲擲弾兵、陸軍衛生部隊のみです。

(各兵科のベレーの色についてはこちらを参照していただくか、有名サイト・ブログ、書籍等でご確認ください)





兵科色と兵科リボン
手持ちのものから

①が歩兵・装甲擲弾兵用の緑、②は偵察部隊のゴールデンイエロー、③は憲兵

④は兵科リボンではなく士官候補生(Offizieranwärter)であることを示すリボンです。


兵科色と兵科リボン
士官候補生大隊の士官候補生。士官候補生大隊では兵科に関わらずマリンブルー(marineblau)のベレーを着用します(ベレー章は各兵科のものを使います)。




士官候補生大隊で6か月の士官候補教練過程を修了、12か月の通常勤務の後にFahnenjunkerに昇進できます。
(Fahnenjunkerの階級章はUnteroffizier階級章と士官候補生リボンを組み合わせた物)

21か月の勤務経験があり、士官課程を卒業するとFahnenjunkerからFähnrichに昇進できます。
(Fahnrichの階級章はFeldwebel階級章と士官候補生リボンを組み合わせた物)

次の段階、Oberfähnrichへは少なくとも兵士として30か月間勤務している必要があります。このような手順を踏み少なくとも入隊後36か月勤務した後に少尉に任命されます。
(Oberfähnrichの階級章はHauptfeldwebel階級章と士官候補生リボンを組み合わせた物)



ちなみに軍曹候補生(Feldwebelanwärter)というものもあり、その場合は金色のリボンを組み合わせます。




実際の部隊において兵科リボンがどのように用いられているかは次回に……


Tschüs!




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