2015年05月10日
ペガサス作戦
前々回少し話題に出した「ペガサス作戦」について少々。
ペガサス作戦の背景は2011年のリビア内戦、日本でも大きく報道されたたので記憶にある方も多いでしょう。
内戦のきっかけとなった反政府デモが勃発するのが2月15日、
ペガサス作戦はその10日後の25日に始動します。
この作戦は内戦の激化するリビア領内に取り残されたドイツ市民(またヨーロッパ市民)を避難させることが目的です。
2月25日早朝、
FschJgBtl373の12名の空挺隊員とFJBtl252の8名の憲兵がヴンストルフ軍事飛行場に集められました。
(このとき隊員は自分たちが何のために出動するのか知らなかったそうです)
これら20名に加え空軍と海軍から通訳・翻訳の専門家が参加したようです。
まず隊員たちはLTG62(第62輸送飛行隊:ヴンストルフを拠点とする)の2機のトランザールに乗り込み、
経由地のクレタ島ハニア空港まで飛びます。
クレタ島に降り立った憲兵と海軍の言語専門家。
行きか帰りかは分かりませんがハニア空港で装備の着脱を行った様子です。
ハニア空港は軍民共用で後ろに見えるのはギリシャ空軍のF16。
クレタ島において隊員たちは初めて作戦の内容を知らされることになります。
それと同時に本国ゼードルフに駐屯するFschJgBtl313とFschJgBtl373の空挺隊員にも作戦が知らされました。
(というのもこの作戦はまったく極秘で行われたものであり、終了後には国内からかなりの批判があったようです)
さらに地中海にて演習を行っていたドイツ海軍艦艇(ラインラントプファルツ、ブランデンブルク、ベルリン)がシドラ湾で作戦のサポートを命じられます。
いよいよリビアに乗り込む準備が整ったわけですが、
内戦下のリビアにおいてトランザールのような外国軍の軍用機が着陸できる空港などは存在するのでしょうか?
着陸地点として選ばれたのは石油関連企業Wintershalのプライベート空港です。
クレタ島からトランザールと共に飛び立った2機の英軍のハーキュリーズもこのプライベート空港に降り立ちました。
(Google Mapで確認してみたところ滑走路が3000m近くあるようで、これならトランザールもハーキュリーズも余裕で離着陸できます)
トランザールへの収容の様子
着陸後は空挺隊員が滑走路上に展開、安全を確保します(発砲することはありませんでした)。
憲兵は避難民の身元をチェックしトランザールへ収容します。
これら一連の作業はわずか50分で終了し、22名のドイツ国民と132名のヨーロッパ市民がトランザールに収容されたそうです。
(他の民間人はハーキュリーズに収容)
空挺隊員は3Fb上下にDSOアーマー、ベストや各種チェストリグといった構成。
憲兵は5Fb上下にエアクルーアーマー、もしくは憲兵向けIdZアーマー、TTアモベストなどといった装備。
武装は基本的にG36ですが空挺隊員はMG3(3挺)、G3ZF(2挺)も用いました。
好評でしたらBwが行った他の作戦についてもまとめてみたいと思います。
Tschüs!!
Posted by Nekotin at 15:39│Comments(0)
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