楽しみながら強くなれる!田村装備開発(株)の『ガチタマTV』!
2017年02月19日
BW P8 H&K/TANAKA

昨年の年末頃のことと記憶しているが、ツイッターにて信じがたいニュースを知った。
タナカがP8をモデルガンとして、それも特徴的な樹脂弾倉付で販売しようというのだ。
まさかと思ったものの、あの「タナカ」のことであるから全くありえないことではないのではと
タイムラインが一瞬にして歓喜と期待の声で沸きたつ様子は、やはり衝撃的なものであった。
実際に手に取ってみて改めて衝撃を受けた。
やはりタナカはこうでなくてはというベンチャー精神を、
何一つ迷うことなく発揮しているモデルであったからだ。

箱はH&K本社のグレイルームにあやかってかシンプルなグレー調の装丁だ。
余計なデザインを取り入れない姿勢に自社商品に対する自信を感じとれる。

USPのモデルガンですでに実績をつくっているタナカだけに外観に破綻はない。
曲線の少ない直線的なスライドのデザインはいかにも生産性が高そうに見える。

ポリマーフレーム然としたざらつきのあるグリップはシンプルながら力強い印象。

ガバリと大きく開放された排莢孔はモデルガンの一番の魅力となる部分と言っていいだろう。
ダミーカートを持っていれば鈍い光をもって顔をのぞかせる9mm弾をお見せできたのに残念。

デコッキングレバーを兼ねるセイフティレバーはもちろんそれらの機能をきちんと果たす。
個体差によるものなのかセーフポジションからファイヤポジションへの動きが非常に固い。
デコッキングオンリーのP8C(Combat)にはF/Sの文字が無いためここで判別出来る。

ブリーチ、エキストラクターを保持するスプリングピンはモールドで誤魔化されてはいない。
まさに「見るスパイス」であり、模型としての手ごたえを感じる部分だ。

銃口と言えばあまり見る機会はないのだがモデルガンと分かるようにバーがインサートされている。
ライフリングはポリゴナルなのか、そうでないのかちょっと判定できない……
(P8のライフリングはUSPと異なりポリゴナルではない)
サイトはドットが前方に抜けているタイプで、過去のガスブロP8もこの手のものであった。
P8A1のナイトサイトの再現か、それともP8にもこのパターンがあるのか良く分からない。

スライドの刻印はニトロプルーフマークやプルーフハウスマークの無いもの。
四角い刻印はBWBによる調達を示すマーク。97は製造年を表す数字だろうか。
20164は個体への割り当て番号だと想像できる。

フレームにうっすら浮かんでいるのはドイツのニトロプルーフマークだ。
画像からは全く分からないがNの上に象られているのはアドラーである。
余談だが最近のニトロプルーフマークはNの上にCIPと書かれているとか。

ポリマーフレーム銃器の定番となった金属プレートも当然再現されている。

チャンバー部にもBWB調達印と、やはり個体識別番号であろうか。
フレームには堂々たるMade In Germanyの文字が。
ちなみにトイガンとしての刻印は表面上には一切ない。

ガスブロと比較してみよう。パッ見にはそう変わらない。流用している部品も多いかもしれない。

ガスブロの刻印。P8から9mm~にかけては刻印が無いタイプ。
その代りスライドストップ上にニトロプルーフ、製造年(英字2文字※)、プルーフハウスマークが印される。
(※タナカのTAなのか、これでは製造年刻印としての意味をなさない)
スライドの刻印について連邦軍ではどちらのパターンも確認できる。

ガスブロのチャンバーにはニトロプルーフマークがある。
スライドにはマグナブローバックのライセンスを示すモンモンが……
フレームの刻印もMFG. TANAKA WORKS Made In Japanとなっている。

ある意味本体より期待が大きかったのではないだろうか、大きな特徴となる半透明の樹脂製弾倉。
ミリフォトから受ける印象より透明感はない(スプリングが透けて見えるほど)ものの雰囲気は抜群だ。

リップ部は金属の埋め込み成形で補強されている。先にラインナップされたUSPもこの手法なのだろうか。
実物も構造は似たようなものらしく樹脂成型構造でスプリングの圧を受け持っているということのようだ。

本体に挿せば見えない部分ではあるがやはりそこはモデルガン。
残弾確認孔も手を抜かず再現している。弾込めの喜びもひとしおだ。

とにかく目についたマガジンポーチに片っ端から収めてみよう。
これはこれまでのトイガンの弾倉では果たせなかった喜びである。

LHTのカイデックスインサートではこんな様子になる。
本当にマガジンポーチに収容できるか不安なので試してはいない。

IdZマグポも本来の役割(に近いこと)を果たせて喜んでいるように見える。

BHI Serpaへの収納も難なく行える。ドロウもスムーズだ。

Lv.3でも別段問題ない。ちょっときつく感じたが調整の範囲で何とかなるはず。

KSKベスト付属のホルスター。なんと弾倉を入れるとポーチのふたが閉まらない。
真ん中だけは辛うじて閉じたものの、実はマガジンポーチではないのかもしれない……
連邦軍装備を進める人にとってP8はどこか超越した存在だ。
USPでは役者不足なのである。タナカがガスブロP8をラインナップして以来、実質選択肢はないからだ。
弾が出ようが出まいが、P8という最良の選択がある以上はみなそれを手にするものと決まっている。
模型的な最適解であるモデルガンが世に出されたとなれば彼らに売れないわけがないわけだ。
どうせ弾は出ないのだし難しく考える必要はない。
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銃の記事だし銃器雑誌ぽい言い回しでいきたかったけど普通に難しかったね。
さて、発火レポート……はビビりなのでやらない。
フィールドストリッピングもビビりなのでやらない。
そういうブログ……
Tschüs!!
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