2014年07月28日
降下猟兵ヘーイ
赤い悪魔こと第261降下猟兵大隊
(第261降下猟兵大隊概略。すんごい省略して描きました)
現在DSKの下にある2個空挺旅団(Luftlandebrigade、第26と第31)はそれぞれ2個降下猟兵大隊(Fallschirmjägerbataillon)を擁しており、全体で4個降下猟兵大隊が存在しています。
これらの降下猟兵大隊(第261、第263、第313、第373)はほとんど同じ構造をしていて、第1中隊から第6中隊までの6個中隊を持っています。
※部隊の大きさはDivision(師団)>Brigade(旅団)>Regiment(連隊)>Bataillon(大隊)>Kompanie(中隊)>Zug(小隊)>Gruppe(分隊)>Trupp(班)
・大隊本部(図では省略):大隊長とその周辺人物がおります。大隊長には中佐相当の人物が任命されます。
・第1中隊:本部管理中隊(Stabs- und Versorgungskompanie)。大隊の運営を行うための総務課のようなところです。通信小隊や衛生小隊、輸送小隊がここに属しています。他、軍用犬小隊、パスファインダー小隊もここ。だいたい300人規模の中隊です。
・第2~4中隊:降下猟兵中隊。メイン戦力がこちら。1個中隊は3個の降下猟兵小隊と1個の重降下猟兵小隊、中隊本部など(図では省略)から構成されます。さらに1個降下猟兵小隊は小隊長(+Zugtrupp)と3個の分隊で構成。1個分隊は2個の班で構成されます。1個降下猟兵中隊は160名ほどの規模となります。
(降下猟兵小隊概略)
中隊長は中尉から少佐程度の人物が務めます。小隊長ならFeldwebelから大尉、分隊長や班長は~feldwebel系が多いですね。この辺は部隊によって様々です。
降下猟兵小隊はいわばライフルマン部隊ですが、重降下猟兵小隊はGraMaWa(自動式グレネードランチャー)分隊やMILAN対戦車ミサイル分隊、狙撃部隊を擁しています。
(重降下猟兵小隊概略)
現在では3個ある降下猟兵中隊のうち1つは所謂EGB中隊です。
・第5中隊:重降下猟兵中隊。猟兵大隊(連隊)、山岳猟兵大隊にも同じような部隊があります。120mm迫撃砲小隊やヴィーゼル小隊(TOW搭載型ヴィーゼルによる対戦車小隊、20mmマシンカノン搭載型による戦闘支援小隊)、JFST(簡単に言うとFACやFOを擁したチーム)などから構成された戦闘支援部隊です。
・第6中隊:一般基礎訓練(AGA)などを行ったりする教育・訓練部隊です。
降下猟兵小隊を構成する分隊は下のような構成です(あくまで1例で状況に応じて変化します)。
〇分隊長:2個班に分けたとき班長を兼任します。
〇副分隊長:分隊長と同じくもう1つの班の班長を兼任します。
〇DMR射手:G3DMRを運用します。
〇MG4射手: MG4を運用します。
〇MG3射手:現在ではMG4に置き換えられ、1個分隊あたり2挺のMG4となっているかもしれません。装填手が付きます。
〇PzFst3射手:パンツァーファオスト3を運用します。助手(装填手)も必要です。
〇AG36射手:2名。グレネーダーです。AG36の代わりにHK69を持つこともあるかもしれません。
ドライバーや無線手を兼任する隊員もいます。
分隊長や副分隊長、ドライバー、無線手は拳銃(P8)や機関短銃(MP2、MP7)で武装することもあるそうです(よく把握していません……)。
こういった情報にもと基づいて1個分隊再現するのも楽しそうですね(MG3?MG4? 知りませんな……)。
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降下猟兵大隊はそう遠くないうちに降下猟兵連隊(Fallschirmjägerregiment)に組み替えられるそうです。
母体となるのが第1空挺旅団で、その下に2個降下猟兵連隊(第26、第31)が置かれます。
(第31降下猟兵連隊概略)
第26降下猟兵連隊は8個中隊編成で下のようになります。
・本部管理中隊
・降下猟兵中隊×4
・重降下猟兵中隊
・中空挺補給中隊(mittlere Luftlandeversorgungskompanie)
・空挺医療中隊
また、新兵訓練中隊(どこに属するか分からないので除けておきました)
第31降下猟兵連隊は10個中隊編成で下のようになります。
・本部中隊
・降下猟兵中隊×6 (このうち4個がEGB中隊)
・重降下猟兵中隊
・重空挺補給中隊(schwere Luftlandeversorgungskompanie)
・空挺医療中隊
また、新兵訓練中隊(同)
第26、31空挺旅団下にあった空挺支援大隊(第262、第272)が解散して補給中隊、衛生中隊として連隊に組み込まれることとなります。(ですので訓練中隊を除くどの中隊も空中展開能力を持っています)
また、第26空挺旅団下にあった第260空挺工兵中隊と第260空挺偵察中隊が解散し、第1空挺旅団下には第31空挺旅団から引き継がれる第270空挺工兵中隊と第310空挺偵察中隊が設置されます。
(第1空挺旅団概略)
連隊そのものにある程度独立して作戦を遂行できる能力を持たせた(補給等の後方支援も連隊内で行える)ということだと思いますが、大隊消滅は少し残念な気もしますね。中隊の数で考えると縮小していることになるので、当然リストラされる中隊も……。ワッペンもどのように変化するのか激しく気になります。
来年はFernspäher(FSLK200)が解散したり、猟兵連隊が猟兵大隊に組み替えられたりと大忙しな年になりそうで(それでも、去年から今年にかけて大分構造が変化しましたが……)。
久々にこの手の情報に触れたので脳味噌がスポンジになりそうですよ~も~
新しい資料と古い資料を同時にまとめたので時代遅れな情報や的外れな情報が混ざっているかもしれません……。くれぐれも鵜呑みにされないように……。
Tschüs!!
Posted by Nekotin at 21:52│Comments(0)
│編成とか