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Posted by ミリタリーブログ at

2017年01月28日

誤チェストにごわす





「そんなにLHTが好きならLHTの家の子になりなさい!」

と言われたら間違いなくLHTの家の子になるぐらいには好きなブランドです。

今回は官給品にもなっているライトタイプのチェストリグを見ていきましょう。






とはいえモジュラーなのでほとんど見たまんまですよね。奇抜な構造はなくシンプルな造形です。
特殊作戦部隊向け最新キットでは従来の2ピースリグに替わってこちらがインストールされました。

ハーネスはナイロンテープほぼそのままなのでちょっと物足りなく感じます(肩パッドは追加のもの)。


ちなみにH型ハーネス





ジッパーによる典型的なSplitチェストです。例にもれず勝手に開かないよう下向きに。
(これに限らず)すぐ脇にダブルマグポとか付いてると滅茶苦茶使いにくいんですよ……

上のファステックスは何だろう?ジッパーが逝った時の防波堤なのか……







裏側にはプレキャリにアドオンするためのベルクロ面が縫いつけられています。ナウいな
Gen.5のフロントフラップを外して貼り付け、MOLLE用ファステックス&ストラップに接続。







参考例はキットが支給されているFschSpezZgから。でも自分がこうすることはないんだろうなと知識レベルに留める。






MOLLEコマ数は従来型と変わっていなかったり。ただの後継型というか戦時省力型みたいな。
まぁ支給される側からしたらコマ数の変更で使い勝手が変わっちゃったら困るでしょうしね……







非バリスティックでローリスクな任務というイメージで軽めを意識したつもりだったんですけど。
つい欲張ってしまう、というか余りがちなダブルマグポを配置すると自然とヘヴィになっちゃう。

そうは言えど使用例をチェックするとみんなそれなりに具だくさんに盛ってるじゃありませんか。







盛りのインスパイア元は漏らすほどカッコイイ出で立ちのFschSpezZg隊員から。じょばー
このチェストリグの魅力はカンプブルーゼにさっと引っかける程度で十分引き出せるんだよ……







重めな例としてコールドレスポンス2016に参加した空挺偵察中隊の隊員から。
FSLK200の人員が組み込まれたLLAufklKp310ですがこの部隊の名前を出しておきたかっただけ。



余ったポーチで深く考えずに組むのに都合が良い感じはしますね。
本命はGen.5プレキャリでお前とは遊びだったんだよ!!みたいな……



キットにおいてはプレキャリとの使い分けで利点が生まれるはず。
とりあえずイカすミリフォト見つけて利用法を模索していきたいね。



Tschüs!!

  

Posted by Nekotin at 21:12Comments(0)LHTナイロンチェストリグ

2017年01月21日

狙い撃ちパンツ



狙撃手といえばその特性から一般的な歩兵とは違う装備を支給されるものです。

今回のKampfanzug(バトルドレス)の片割れもそういった類のもの。





そのまんま狙撃手ホーゼと呼ばれるものですが、本来はスモックと番になります。
先にホーゼのみ入手したのですが、これは単体でも活躍してくれるので無問題。

所謂KSKスモック/ホーゼがベースとなって開発されたという経緯があるのですが、
試作品はアークティス系のサバイバルエクイプメント社によるものだったそうです。






Scharrer製2010年もの

正面だけ見るとサスペンダーが付いてるだけのシンプルなズボンに見えることでしょう。
下に防寒衣を着込むためにサイズの割には大柄なつくりになっているとも言われます。







ナイロン生地の膝当てはアインザッツカンプホーゼ(EKH)より広範囲を覆っています。
が、特にパッドが挿入できるようになっていたりということはなくあくまで質素なつくり。







着脱はジッパーとボタンフライで、まぁ普通。ベルトループも備えています。






サスはスタンダードホーゼ用の官給サスと同様でビヨンビヨン伸びるエラスティックのもの。
腰部は生地が延長されてて一工夫ありそうな様子ですが理由は不明。はみパン防止かな?







最大の特徴は背面に配置されたボタンフライタイプのカーゴポケット。
伏せた状態からでもモノの出し入れが容易になるという構造です。

カナディアンボタンは大きいため厚めの手袋でも容易に開閉でき、
かつベルクロのようなバリバリ音が出ないというメリットがあります。

お臀部にはEKHに見られるような当て布はありません。







分かりやすいフォトでいうとこんな感じ。車での移動には向いてなさそうです。

なお、どのポケット底部にもDリングが設けられていといういかにもな仕様。







偽装ループも(前面を除いて)全体にわたって縫い付けられています。
茂みに引っ掛かってかえって不便じゃないとも思いますがはたして……







上下セットのアイテムですがスモックは未入手であるがゆえ使用例はあえてホーゼのみからチョイス。

オーストリアの演習「アマデウス」から……ちょっとアンノウンですが無線機からJFST絡みかもしれません。
歩兵学校の狙撃過程で支給されるものと思いますが、そうなるとこの右の人も訓練を受けたのでしょうか。







AMPTから。統一性を感じない、本当神出鬼没なズボンですよ……

NfDのコンパンも無茶苦茶感に花を添えていますね(意味不明)



民生品ですとSabreが狙撃手ホーゼをラインアップしています。
(カスタムタイプのGen.2の姿も見られます)

そういえばSabre=JK Defenceなのでこちらが納品されてる可能性もありますよね……



Tschüs!!


  
タグ :Scharfschütze

Posted by Nekotin at 19:32Comments(0)ブンデス衣料

2017年01月14日

クルルルルァイイイイィイィイィィィ





ドイツってCryeに限らずLBTやTAG、SO-TECHあたりにも自国迷彩ギア作らせてますよね。
他の欧州国だとそこまで積極的な例ってあまりないと思うんですが何か事情があるんでしょうか。

それはいいとしてウクライナ産レプリカのCryeコンシャツ/コンパンを入手したので見てみましょう。







製作者がマテリアルに強いこだわりを見せるだけあってパッと見の勢いで十分騙せる再現度です。
冷静に見るとアレ???ってポイントはあるんですがそれを補って余りあるクオリティだと感じますね。







隙を生じぬ二段構え


実で揃えようとすると価格やサイズ、何よりタイミングの壁を乗り越えなければならんので高難易度。
そんなところにレプリカがこの品質で出現したわけですから買わないわけにはいかないんですよ……


某ショップがCryeにコンパンコンシャツを発注して販売したこともあるんですが誰かが買ったという話は聞きません。G3タイプだったし……






5fb側のトルソーはドライファイアシャツから作りおこされていて満足度が高い。
マテリアルによるカラーの再現は肩ポケットのベルクロを除けば非常に良好。

ベルクロはトルソーと同程度に薄い色が特徴でもあるのでちょっと残念です。
まぁ大きめのパッチを敷き詰めて隠しておけば大丈夫っしょ平気平気……







メインのカーゴポケットはボタンフライで構造的な特徴として再現されています。
ヨーロピアン(?)な雰囲気を醸すための重要な記号となるのでうれしいポイント。







実ニーパッドも難なく収納可能。

コンパンなるものは初めてですが確かに一度穿いたらやめられなくなるぐらい快適……
きっと実物もこんな感じなんでしょうと改めてレプリカのクオリティの高さに感心しました。



…………



実は誰も彼もってほどアイテムではないので案外見つからないもので。
なので使用例は度々話題にする某ミリタリーコンサルの宣伝画像から。




カンプブルーゼやカンプホーゼによるゴテッとかつパリッとした着こなしとはまた違い、
ほっそりスリムな印象を受ける反面体格がはっきり浮き出てたくましさを感じますね。

コンシャツコンパンは体格を映す鏡ともいえるもので腹の出っ張ってる人には苦しい。
とはいえ本職でもちょっとお腹がまるいのが分かったりしますし活かし方次第か……

ニーパッドは新旧どっちでも良さそうな感じ。







世代的にはMCコンシャツコンパンと同じ感覚でGen.3プレキャリに合わせるのが良さそう。
Gen.5世代だとLHTのアークテリクス系衣類が一気にMC以外を駆逐しちゃったんですよね。

CPCやJPCでCrye固めにするのも良いかも。MCコンシャツコンパンだとしつこすぎるので。








5fbも3fbもサンプル的な運用だったのかよく見られるMCと比べるとレアケースな扱い。
結局MCであれば事足りるじゃないってとこに落ち着いたんでしょうか、だとしたら残念。
案外、表に出てこないような状況で集団的に使っていたのかもしれませんよ(過去形)。



調達様式は不明ですが空挺などにも見られるのでまとめ方次第で使いまわせそうです。





Tschüs!!
  

Posted by Nekotin at 18:13Comments(0)ブンデス衣料

2017年01月08日

刃物アレルギー







BWにおけるKampfmesser = 戦闘ナイフの歴史は1968年まで遡ります。
(それ以前に空挺にM1956/1963グラヴィティナイフがある種の武器の意図を持って支給されたことを除けば)
ごく短い間供給されたそのナイフ“Kampfmesser der Bundeswehr”は、
その名とは裏腹に近接戦闘用途を想定していなかったとも言われています。

東西が再統一されると全く新しい性質のナイフが連邦軍にもたらされました。
MPiKやMPiK74に用いられていた銃剣で連邦軍の調達部門(BWB)により
Kampfmesser-schwerと命名されましたが表舞台には出てきていません。
これを改造してG36の銃剣として供給する計画もあったといわれていますが、
銃剣の存在は依然としてタブーでありそれが実現することはありませんでした。

(ただし銃剣そのものは完全にNGだったわけでないようでG3銃剣を使用している画像を見たことがあります)





一方で1968年型Kampfmesserを置き換えるための計画も進行していました。
独国軍御用達ブランドEickhornによるACK(Advanced Combat Knife)です。
1991年から1992年にかけてテストされといいますが制式的な調達はされず。
その試験運用時の画像なんかは残っていて興味深いものではありますが残念。

そんななか特殊部隊は独自にGERBER Mk2やBöker AFなどを調達してたり。


KM2000の計画はIdZの構成要素の一つとして2002年3月に技術要件が決定。
トライアルにはPUMA、GERBER、Bökerなど名門を含む19社が参加しました。
勝者はもちろんEickhornで調達名は単純に“Kampfmesser Infanterie”に決定。


2005年EickhornはLBAシステムズによる買収で2つの系統を残すことになります。
ややこしいことにEickhorn-SolingenとBorkott-Eickhorn GmbHという会社で、
前者はKM2000の権利を得ておりKM3000、KM4000とバリエーションを展開し、
後者はKM2000のコピー(?……版権関係は不明)であるKM2Kを販売しています。


(前者は正当な後継者とのことでオリジナルを自称していますが人事的には後者の方が、と思っちゃったり)





ラバーナイフですよ 念のため


型取り成形のようですが細かいモールドもきちんと出ています、素晴らしい立体化への情熱を感じます。
刻印に関してはいくつかバリエーションがあるようですがBW納品モデルを再現しているようでなにより。


まぁ実物を輸入しようとするといろいろありましょうから……






ソリッドでエッジの効いたTANTO(短刀)タイプの刃先が如何にも軍用でかっこいい。
ロープを切る際に便利な波刃も付いていて戦闘面よりユーティリティ面が強いかも。
戦うためのデザインではあるようですが実際には工作用としての運用でしょうしね。
柄の下端にはガラスブレーカも付加されています。車両からの脱出の際役立ちそう。

軽くガンダムマーカーを差しましたが普通に騙せそうな手ごたえを感じます(自賛)。
柄と鞘もそれぞれ質感の異なる仕上がりで製作者のこだわりがよく分かりますね。







鞘への収納もこの通り無理なく行え、すっぽ抜けてしまうこともありません。
実物は鞘走り防止がなされてるとはいえ専用ホルダーはやっぱ欲しいな。








ホルダーが無いので仕方なくKSKベストの脇の穴に挿し込む。ここで良かったっけ。
脇の下に位置するので非常に抜きにくいのですが緊急性の高いものでもなさそう。







やっぱこういう扱いが納まりいいかなと思います。元ネタは違いますが。






最初に空挺部隊に引き渡されたといいますのでコンゴに派遣された空挺から。
全面的に支給されているアイテムではないので知名度の割には見つけにくい。

あまり普及しなかったことを加味すれば私物のKM3000なども有り得るでしょう。







ある意味どこでも見られる可能性はあるんですが、はっきり言って珍しいですよね。
ユーティリティ的なナイフなんて割とみんな好き勝手にチョイスしちゃうわけですし。







これはKM2Kのようです。放出に混ざることもあるようですが支給形態は不明。
MFHも似た形状の柄のモデルを出していますがさすがにない……と思いたい。

しかしながらLHBwによってKM2Kが調達された痕跡は見つかっていますので。
技術仕様書がKM2000と同じなのでどちらもKampfmesser Infanterieの扱い。







Tschüs!!

  

Posted by Nekotin at 19:59Comments(0)ブンデス兵器

2017年01月03日

艦を守る人達


前回空軍のAMPTについてまとめたので今回は海軍の似たような組織について。
特に新しい部隊というわけではありませんがこの機会にMPEを。

まず簡単に現在の海軍の構成についてですが実働部隊について言えば大きく3つの枠組みに分かれています。
・第1艦隊(Einsatzflottille 1)
・第2艦隊(Einsatzflottille 2)
・海軍航空隊(Marinefliegerkommando)

海軍歩兵戦力を擁する海兵大隊(Seebataillon)は第1艦隊に属しています(海軍特殊部隊KSMもこっち)。
さて海兵大隊内部には臨検部隊であるBEK、海軍歩兵部隊であるKEK(Küsteneinsatzkompanie=沿岸展開部隊)、機雷処理部隊(MiTaKp)、偵察部隊などが置かれています。いずれも中隊規模。

前提だけでもややこしいですが今回はKEK内部の様子を見ていきます。


Mobile Protection Element (MPE)
MPEは海軍艦艇に乗艦する保安チームです。
MPEの基本単位はチームリーダーとしての上級下士官(Portepeeunteroffizier)と3名の兵卒(Mannschaftslaufbahn)の計4名から構成されます。


Mobile Protection Element (Photo:Deutsche Marine)


彼らは基本的に海兵大隊(またそれ以前はMSK)で歩兵として訓練を受けており、運転手、モーターボートの操縦手、狙撃手(必要に応じ)等各種スキルを持つものが所属しています。必要に応じてその艦の水夫によってチームを増強することがあります。
主にアフリカ派遣などにおいてスピードボートで攻撃を加える海賊のような非対称脅威に対処するわけですが、港や海岸近くでも陸上からの脅威に対して身構えます。
(MPEの規模は艦によって異なるがフリゲート艦の場合は比較的大きく、そのような艦は通常臨検隊=BEKも乗艦している)


Mobile Protection Element (Photo:Deutsche Marine)






迷彩服で乗艦しているのは大抵保安任務を担っている人たちなのですぐ分かります。
アーマーはSTやIdZなどSK4クラスのものを。ヘルメットは状況に応じて被るようです。


KEKの任務の一つにVessel Protection Detachment (VPD)が存在します。
これは民間商船に搭乗し安全を提供するという民間警備会社じみた任務です。この場合のチームリーダーは必ず士官で救護要員も随行します。この任務はMPEの担当分野かと思いますが性質的にBEKが関わることもあるようです。


………………………………………………………………

MPEは艦艇を中から守るのが仕事ですが外から守る組織も存在します。
Harbour Protection Element (HPE)といい(派遣先の港などで)停泊中の艦艇を守っています。
こちらは規模が大きく1個小隊程度の大きさとなります。


(あまりはっきりしないんですがそれっぽいものを参考画像に)

海軍の歩兵部隊と聞いてイメージするのはやっぱりHPEの方でしょうか。
港湾部で撮影会があれば海軍で参加したいものです。






参考動画はMSK時代のMPEから。サムネはHPEっぽいですね。



海兵大隊の兵員、つまるところ海軍の歩兵たちは「76er」と呼ばれることがあるのですが、これは海軍の職業分類(Verwendungsreihe)を表す数字に由来しています。
30番代が兵器関連の分類で砲雷作業員が31番、Kampfschwimmerなら34番、Minentaucherなら37番などといった具合。
また職種記号から「脳味噌に何もなければ錨にも何もない」と揶揄されるとか。なんとなく立場を察してしまう……


Tschüs!!
  

Posted by Nekotin at 20:17Comments(0)編成とか