2018年08月15日

Ceotronics Sprechsatz




BWおよび独LEではお馴染みのメーカ、CeoTronics社のヘルメットマウント型ヘッドセット

商品名などは特にないようですがここではHör / Sprechsystemの略としてHSSと呼びます。









ヘルメットの縁にマウントするためのデザイン。B826用に設計されています。








ヘルメットの縁をクランプして取り付け。左右スピーカーでNSNが異なります。

取説によるとマイクの左右切り替えが可能ですが誰もやっていない様子。









実際にマウントした写真は撮り忘れたので使用例から。どちらも1999年頃のKFORの様子。
(左のフォトは血の日曜日事件の際に撮られたもののようです)

ちょうど90年代末頃に登場したものと思われます。









クッション部分はベルクロで取り外し可能。ちょっとコンパクトに。








H-267ヘッドセット用のPTTに接続して使用します。

ここからさらにSEM52SLや車内無線機につながるわけです。








付いてきた。この手のアイテムには取説が付属すると助かりますね。











1999年、ユーゴスラヴィア~マケドニア間国境のパトロールの様子から。
H-280などと違いヘルメットと併用できるので頻繁に下車する歩兵には有利でしょう。








着用はしていますがSEM52へはつながっていません。車内無線用として利用していたのでしょう。
思うにKFORではこのように車内無線用という立ち位置が多かったのではないでしょうか。








陸軍特殊部隊でも見られます。決まってXTS3000を使用していますが、ここらでいろいろ模索があったのでは?
おそらくHSSを改造してFL4-DKSKへ接続、TK5へ分配しつつNF10対応のコネクタでXTSまで引いているはず。









使用例抜きにしてもかなり興味深いアイテムですが上手く使ってやりたいですね。



Tschüs!!

  
タグ :CeoTronics

Posted by Nekotin at 19:40Comments(0)ブンデス通信機器

2018年08月12日

ナイフ、ランプ、鞄に詰め込んで




「見かけたら買わな!」ということで待ち続けていたアイテム。

Lindnerhof Taktik : Messer, Lampentasche


その名の通り折り畳みナイフやフラッシュライトを収納するためのポーチ。









……ぶっちゃけシングルピストルマグポと見分けがつかない。
まさかラベルだけ変えて商品展開しているんじゃないだろうな。

外見上の違いは本当によく分からなくて疑心が募るのですが、
マグクリップに対応しているかどうかとかその辺でしょうかね。









使用例はEGBから引っ張ってきました。11年頃の支給キットに含まれていたとのこと。
ピストルマグポとの区別はつきませんがフラッシュライトが収められているようですし、
同年代のキットに含まれているピストルマグポはダブルのみということでしたので、
理屈の上では上画像のものはナイフ/フラッシュライトポーチになるというわけですよ。

手前の隊員のようにG36ダブルマグポの側面に付いていたりする点が印象深いです。
奥側の隊員はマグポの関係上か(?)プレートキャリアの胸部右側に装着しています。









同じシチュエーションから、こちらもフラッシュライトのようですが胸部に取付けています。
G36ダブルマグポ側面はピストルマグポやグレネードポーチに占有されてたりするので。









同じ部隊(FschJgBtl263)から。支給のタイミング的な問題か26系でよく見かける気がする。

EGBならどこの中隊でも使ってるというような印象ではないんですよね。なんとなく限定的。
こういったキットは養成課程で支給されるものかと思いますが案外バラツキがあるのかも。

あるいは支給されてるけどその部隊では誰も使う習慣がないとか文化的な理由だったり?









2013年、ISTCのCQBコースに参加した人員も26系の線が濃厚ですね、装備の傾向的に。

ノーヒントなので本当にフラッシュライトポーチなのか疑わしいのですが、まぁ傾向的に……









同じISTCから。こっちはあからさまでわかりやすいです(が確実なことは言えない)。

フラッシュライトが入っているからそれでいいんだよってのが落としどころでしょう。








細かい装備を見ていくと、時にこういう曖昧な存在にも立ち向かわなきゃいけないんですよね。


とまぁ、いつものようにお茶を濁して、



Tschüs!!

  

Posted by Nekotin at 19:42Comments(0)LHTナイロン

2018年07月29日

S87/88




今回はBW個人装備品の基本にして代表である所謂システム95、その前身を取り上げます。

80年代の試作段階を経て、87~88年に製造されたベルトキット、所謂システム87/88です。


大まかな元ネタはカナダのWE'82というウェビングキットではないかと考えられますが、
この辺の事情を深掘りしていくと一大スペクタクルになりそうなので調査を放棄してます。


上下2段のハトメ穴にフックをかけてポーチを固定するという発想でいえば、
昔のイスラエルのウェビングキット(60年代?)が該当しそうな気がしますが、
これもフックの形状を見るに英国のP58とかP37まで遡りそうなんですよね。








サスペンダーとベルトはこのような様子で、パッと見の印象はS95とさほど変わりありません。

細かな差異は他のブログ・資料でも解説されていますが確認程度に改めて見ていきましょう。









左がS95、右がS88(88年製)。胸のストラップの有無が大きな特徴としてよく挙げられます。

マテリアルの質感(S88の方がペラペラしてる)、アダプタのハトメの形状も異なっていますね。


(なお今回用意したS95はサスが98年製、ベルトが00年製でアンマッチ)








余談ですがS95の肩のハトメ穴ってポーチのドレンホールと同じものなんですね。
背部やベルトのハトメ穴はS88と同じだったのですが、ここだけなぜか違うんです。









サスペンダー背部の様子(右がS88)。S88はハトメ穴の数が8個、S95は12個です。

これによりS95では雑納の取り付けが可能になりました。









ベルトのバックル部の様子(下がS88)。縫い付け位置、バックルのオス・メスの向きが違います。

加えてサスペンダーを接続するプラ部品の形状も違っています(S95ではループが複雑化してる)。









閉じるとこのように。同じ90cmサイズですがS95の方がいくらか長く作られています。

S95では防破ベストとの併用を考え長めに作られているため調整幅も大きいんだとか。









バックルには連邦のシンボルである鷲とEinigkeit / Recht / Freiheitという標語が。

彫りの無いS95のものに似たタイプもあって使用例としてはそっちの方が多いです。
というのも彫りの付いたタイプは試験運用段階のみで結局支給はされなかったとか。

余ったベルトをまとめるプラ部品も試験運用段階のみのものか、あまり見かけない。









製造年月的にはサスの方とマッチしています。








ポーチ類もチェックしていきましょう。88年製G3用ダブルマグポーチです。S95の方は96年製。
オリーブなのは言うまでもありませんが一応標準色のSteingrau-Olivということになっています。









アダプタは似ているようでちょっと違う。鋲の数に注目。








S87/88ポーチには基本的にドレンホールは付かないようです。








S88には枠がなく仕切りのみ。生地もペラペラで潰れがちに。








水筒ポーチは2種類用意。と言っても同じもので、左が88年製、右が87年製です。










88年製の方のアダプタは鋲と縫付けで固定された刺又型の差込口を持つタイプ。

S95で採用されたダルマ穴型アダプタの方が新しいかと思いきや同時期に存在。
おそらく2方式用意して同時にトライアルするなんて意図があったんじゃないかと。

構造的にはS95の水筒ポーチと大差ありませんが、例にもれずペラッペラです。









スコップポーチもペラペラですがS95との構造的な違いはなし。








雑納も2種類用意。どちらも88年9月のVaude製です。生地の色が微妙に違う。








ファステックスの形状も異なります。








アダプタも違う。88年9月が切り替え時期というわけではなく、やはりわざと2種類製作したのでは?








ためしに装着してみる……ああ、白化しちゃった……折れちゃいそう……

ちなみにダルマ穴タイプも白化するのでS95で材質も改良されたようです。









適当にレイアウト。時勢的に(?)ガスマスクバッグも付けたい。

アダプタが思いのほかデリケートなのでコレクション向きかな……









B826+G3なので90年代半ばほどでしょうか。00年代初頭まで用いた部隊もあるんですよね。







印象深い例として93~94年のUNOSOM 2(ソマリア派兵)より。
BWの派兵は1年間ほどでしたが後半にはS95が登場した模様?

S95に比べてサスが外へ開く傾向にある様子が見てとれます。








2006年頃のEurokorps、と見せかけて多分左の人は仏と同じくDFB。
当時DFBの副司令官だったプフレンゲ大佐じゃないかと思います。

ホルスターまでオリーブなあたり出世コース上がりの古参って感じ。







もっと掘り下げて見たかったんですけど正直見た目以上のことは分からないですね。
まぁそれを言うと基本にして王道のS95もよく分からないままでいるんですがね……



Tschüs!!




参考
(仮)ドイツ祭り:http://zxrbwmg3.blog117.fc2.com/blog-entry-7.html

  

2018年07月22日

シュレディンガーのCAT




お~いおいおい、ネタが無い(=金がない)からって今更CATの記事とかマヂウケるんですけど~~~


なんて思ったことでしょう、当ブログを愛読してくださる諸兄は。


こういったありふれたアイテムほど早い段階で突き詰めておくべきだったんですけどね……


……………


「最近ブログネタもないから細かい仕込みででウケを狙うか」と、
妙なエコ思考でフォルダを漁ってしまったのがすべての始まり。



(Photo:DVIDS)

空軍フォルダから「おっこれカッケェじゃん」と見つけたのがこのフォト。
2015年のKampfretterなわけですがテープで目立つようにするだけで
どことなくプロっぽいテクニカルな雰囲気を演出できることに気付き、
ほんなら早速試してTLを震え上がらせてやろうと思い立った訳です。

(※TL=Twitterのタイムライン。筆者はだいたいここでイキり散らしている)


KRにおいて複数人がこのような形で上腕ポケットに収納しているため、
再現上重要な演出ポイントになるであろうと見込んだのも一因です。

が、手持ちのCATを手に取った私はすぐ奇妙な違和感に襲われました。





……すべてのCATの先端部はすでに赤く染まっていたのでした。

しかしここで虚無に囚われ思考停止に陥るような私ではありません、
すぐに旧型の真っ黒なCATの存在を記憶から引っ張り出したのです。

TIMEラベルが付く前のオールブラックモデルといえば2018年現在、
いまだに各所でチラホラ見かける程度に存在を確認していたため、
「そうか、KRもオールブラックを未だに使っているんだな」と合点。





だがちょっと待ってほしい、同じ状況下ではあくまでTIMEラベル付。

上腕ポケットに収納しているCATだけ旧型ということがあるだろうか。


そもそも取説に記載されている畳み方でMOLLEなどに取り付けると、
ベルトの先端部は表から見えるところには出てこないんですよね。



ちょっと調べてみるとTIMEラベル付で先端部が赤くないという特徴に
該当するモデルが存在することがわかりましたので早速eBayで調達。





来たぜ。
先端部の赤い「レッドチップ」に対し「ブラックチップ」と呼ばれているそう。

KRに限らずBWで用いられているCATは基本的にこちらっぽいです。


年代によってオールブラックやレッドチップ、Gen7モデルも見られるのですが、

BWは基本的にこっちです


(まぁ支給されたものをそのまま入手すれば正解なんですけどね……)





(Photo:Bundeswehr)

参考に似たような収納方法の特殊部隊を。






じゃあ貼るぜ。ガムテープで適当に。

赤テープだったり白テープだったりは個人で工夫しているみたいです。






中にはこんな風に疑似レッドチップと化しているものも。

全部処理するのは面倒だったのか、ちょっと半端ですね。






すぐやる。


なんかすげぇ虚無感じる。何やってるんだろう自分。



みんなもブラックチップ買って心の闇に飲まれようぜ。









とここで改めて確認なのですが、KRの場合基本的にIFAKポーチは使っていないんですよね。
(アフガニスタン派遣でパトロールの際に携行している例は見たことありますが)


原則、個人用の医療品は左上腕部ポケットと左大腿部ポケットに分散して収納されています。


上腕部にはCATをはじめ経鼻チューブやチェストシール、ニードルといった小さめの医療品を、
大腿部には圧縮包帯やクイッククロットなど大きめでかさ張る医療品を収納している様子です。


(もとよりBWの標準としては左カーゴポケットに医療品を収納するのである意味回帰的ではあります)






おまけの13年製NSN付5fbファーストレスポンダー。

5fbのファーストレスポンダー自体は持ってたんですがNSN付(支給品)を手に取ったのは初。

13年なのにジッパータブが樹脂タイプだ。樹脂ジッパーは14年頃からと思ってたんですが。
KRでの使用例を見ると樹脂タイプのジッパータブなのでKR向けの個体が来たのかも。






さらにオマケの官給ハサミ。いままで紹介する機会がなかったので。



Tschüs!!
  
タグ :CAT劇団四季

Posted by Nekotin at 21:03Comments(0)ブンデス小物

2018年07月14日

MK1 Chest-Rig, Tasmanian Tiger




これも私が長い間待ちわびていたアイテムのうちの一つ。
みんな大好き、Tasmanian Tiger製 MK1チェストリグです。

名前の通り現行MK2リグの先代モデルと言えますが、姿形は全くの別物ですね。








展開するとこんな感じに。大きな特徴となるS95系アダプタが目を引きます。

以前紹介した旧ベストと似たアトモスフィアですが、しつこさのレベルが違う。








まぁ調整代の長いこと長いこと……意図不明のストラップまで飛び出していてなかなかにカオス。
短く切ってしまうのもなんだかなぁ、と色々末端処理を工夫してみたんですが……諦めました。






(Photo:LLAufklKp260)


使用例からしてこの有様ですからね、仕方ない仕方ない……

腰部のアダプタは取り外してしまっても差し支えなさそうです。








どれだけポーチを増設すれば設計者の意図を満たせるのか、両サイドにもS95アダプタが付いています。
このアダプタ、よく見ると縫い付けられたテープにALICEクリップを差し込んで使えるようにもなっている。








不用なときは畳んで紐で固定します。いや紐って、もうちょっとこう工夫があるだろうが……

使用例では大体みんな垂らしたままにしています。









ポーチはマグポが3つ、ユーティリティが2つという構成で、側面には小さなポケットが。

この辺は見た目の派手さと裏腹に、比較的オーソドックスな構造であると思います。








ポーチ配置の都合上、フロントジッパーはオフセットされます。
古い製品のわりには洒落たつくりをしているじゃありませんか。

なお黒いファステックスはユーザにより後付けされたもの様子。
下側のみやたら長く調整できるようになっていますが何故だろう。








もはやお約束のいつものアレですが、左身頃には縦ジッパーの収納スペース。
ドットボタンでホルスターを装着可能ですが、これには付いてきませんでした。








右身頃は横ジッパー。これは旧ベストの設計と同じですね。







ここにブランドタグが縫い付けられていました。メイドインベトナムとも。

そのかわり(?)ポーチ表面におなじみの犬っころの刺繍が無いんですよね。
Tasmanian Tigerとしてもかなり古い製品だと思いますが、その証左でしょうか。




ちなみにこのモデルにもいくつか細かい(面倒な)バリエーションがあるようです。
この個体に関して言えば、テープがやたらテラテラ光る(画像ではそれほどでも)、
ポーチの縁が黒い(重要)、内側メッシュが黒いなどのポイントが挙げられます。

このチェストリグは2000年代初め頃にDSOに供給されたと聞いていますが、
今回入手した個体もその時代のモデルに該当しているかもしれませんね。



ということで使用例はポーチの縁が黒いモデルからチョイス。





印象深い例としてFSLK200から。こんな偵察行シーンによく似合います。
誰も彼もってものではありませんが、MK1といったらやっぱりFSLK?








空挺からも。うーんアダプタが目立つので大変わかりやすい。







派遣シーンにも。いろんなアーマーと掛け合わせ可能です。







どことなく似たような構図つながりで。意外と装着時のバランスがいいですね。







単色上着つながりで。応用範囲も広い。







AufklKp210からも。偵察隊員好みのギアなんでしょうかね。






Tschüs!!

  
タグ :Tasmanian Tiger