2018年03月25日

黒ベスト





またオールドスクールなネタ

80sや90sの古典ナイロンってすごく興味のある分野なんですけど、
ブンデス的には広く掘り下げられるものってこれといってないのです。

もちろん全く何もないわけではありませんがMarom Dolphinとか、
G3用のカンプベストとかちょっと印象が尖りすぎちゃうんですよね。


(まぁそれを言い出したらインディビジュアルキットを拡充しまくったアメリカが特異なんでしょうけど)








海軍臨検隊がT6ベスト導入以前に用いていたタクティカルベストです。

いや、すげぇ尖ってんじゃん……という突っ込みは今は置いといてください。

元ネタはABAのモジュラーベスト(SOV)でほとんどそのまんまと言えます。









モジュラーといってもMOLLEではなくベルクロとドットボタンの合わせ技。








3連マグポは2本ずつ収納可能ですが、さすがに剥がれちゃうんじゃ……

ポーチ類は水抜け考慮ですべて底部がメッシュ張りとなっています。









ジッパーを隠すタブはオリジナルにはない追加要素。








緊急時に強制的にジッパーを剥がす機能も追加。

これは75TacticalのT6にも引き継がれていますね。
いかにも水回り部隊向けといった様子のアレンジ。









背中、なんかセクシー

筋肉系アクション映画で悪役が上半身裸の上から羽織ってそう。









ベルトにはラジオポーチ(モトローラGP380用)を取り付け可能。
そのままケーブルを上側のチューブに通して前へ引き出します。









背中の一部だけALICEクリップに対応。








何に使うかよく分からないALICEポーチ。
隠しファステックスなど微妙に凝ったつくり。









背中のファステックスには大型バックパックが接続可能。








作ったのはBurgmann Protection Groupという聞きなれないブランド。

どんな会社なのかと問われても情報が落ちていないのでよく分からない。
Schutzweste STの供給元の一つであるということらしいのですが、
他にも何かしらの納入実績があって掘れば出てくるのかもしれません。










フルサイズのG36使わされていた頃の臨検隊(SEK-M 第1中隊)。

(このとき地上部隊=第2中隊はMP5供給されていたんですがなぜこんなことに)

この後G36Kに置き換えとなるはずが、ご存知のように結局MP5も併用します。

臨検隊って遡るのがなかなか難しい分野なのでこのベストの出現時期は不明。
ざっくり90年代と想像できますが、00年代半ばで75TacのT6と交替します。








04年、OEF-HOA派遣の様子。第2中隊と一緒にTF150に参画。








臨検隊装備蒐集としてはT6メインなのでこっちは完全に寄り道なんですが、
GARANTアーマーと抱き合わせでやってきたので、まぁしょうがないね……

無線機、イヤホンマイク、マグライトと集めなきゃいけないものはまだまだ多い。
今後のネックは黒いライフプリサーバーでしょうか。いやぁ~キツいっす(素)






Tschüs!!
  
タグ :海軍臨検隊

2018年03月16日

Achtung - Feuer!





ボディアーマー製造の老舗「GARANT」のアイテム。

近年まで臨検隊が用いていたSK1クラスのアーマーです。

貫頭型のロープロファイル風、ちょっと怪しげなデザイン。








寄ってみると胴体部分は樹脂メッシュであることがわかります。
着水時や波を被った際の水抜けを考慮したつくりですね。

首回りは運動性を考えてか薄っぺらいメッシュ生地です。

2種類のマテリアルのおかげでどことなく癖のある雰囲気。








裏側は……これといって特徴なし……(正面もほぼ何もないわけですが)

首回りの生地が破れやすそうで……実際破れていたので繕いました。








裏側のラベル。臨検隊専用設計であることがわかります。

海水を被ったら真水で洗うように、という注意書きも。








中身を見ていきましょう。正面用は見ての通り半端なカッティング。

SK1なので薄いのですが、防破ベストのように柔らかいものとは違い硬めのつくり。
このSK1なぜか表面がベトベト。海水のよるものではなく素材の問題かもしれない。








背面はまぁ普通の形状です。







首回りは別パーツとなっており、生地に縫い込まれています。

このアーマーの角部が暴れて薄い生地を突き破ってしまうというおかしな構造。
胴体部と同じ樹脂メッシュか、もう少し丈夫な素材で作っていてくれれば……

上からベストを羽織れば目立たないのですが、気持ち悪いので繕っておく。








SK1のほかショックアブソーバーが付属します。

薄い……下敷きかよ。一体どんな効果があるんでしょうこれ。








何らかの繊維を織って樹脂で固めたような感じ?







ほとんどベストに隠れちゃうんですが有ると無いとでは印象が全く異なります。
これが無いとベスト下がスカスカで全体的に締まりがなくなっちゃいますしね。

海賊対策派遣ではCIRASに変わるまで活躍。やはりSK1だと限界がね……

まぁ平時の海上監視や商船系の臨検ミッションではまだまだ現役でしょ……
と思っていたら臨検隊の装備がLHTに一新されお役御免になっちゃいました。

いいんですよ……黒い方がかっこいいじゃないですか、いかにも海軍っぽくて。



今回は縁あってポーランドのコレクター(強い)からお安く譲ってもらったのですが、
オークションに出品されてるものは気軽に手出しできる値段ではありませんので、
もういっそ貫頭衣タイプの防刃ベストなどで代用してしまうのが良いかと思います。






Tschüs!!

  
タグ :海軍臨検隊

2018年03月10日

合体モノ





チェストとベストの欲張りセット。

見慣れないな、どこのブランドだ?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、
ちゃんと技術仕様書が発行されているBWオリジナルの装備品なんです。
(製造元はSchleswiger Tauwerkfabrik)

手元の仕様書は08年のものなのでまぁその辺りに出現したのでしょう。

その仕様書によると、大変興味深いことに5FTDのほか3FTDやWTD、
雪上用の白色などのバリエーションがラインナップされていたりします。

その上でそれぞれ右利き用と左利き用が存在するという豪華仕様。

あくまで書類上は、ですが……








ベスト(Hauptteilと呼ばれる)の方から見ていきましょう。これは右利き用。

メッシュベースにポーチが縫い付けられたシンプルな構造。
どことなくArktisの1601系ベストに通じるものを感じる。








例によって3つのパーツから構成されるという、KSKベストやIdZベストと同じ概念。

左身頃はグレネードポーチ1個、ダブルマグポ2つにユーティリティ1つのストレートなスタイル。








MGポーチ付きの左身頃もセットされます。







ジッパーを開くとお馴染みの隠しホルスター。







右身頃も基本的には対称形ですが、スリング用のストラップ付。

左利き用キットだとMGポーチ版もセットされます。








こちらはエラステックだけ。







何のギミックもない背面パーツ。ハイドレのためポケット状になっています。







追加のポーチ類はベルクロとドットボタンの合わせ技で取り付け。

上段左が無線機ポーチ(小)、右が2段タイプのショットシェルポーチ
下段左はユーティリティ、中央はグレーネードポーチ、左は40mmポーチ

無線機ポーチ(大)もあるのですが今回は含まれず。








ショットシェルポーチは12本組が2段に。LHTと似た構造ですね。







40mmはこんな様子。ユーティリティとしても活かせそう。


他のポーチはまぁ見たまんま。








盛ってみる……が付属ポーチの使用はあまり見かけないので何とも言えない。







チェストリグ(Hüftteilと呼ばれる)を見てみましょう。ポーチの構造など基本はベストと同じ。

こちらにも右肩に1Pスリング用のファステックスが付いてます。








左右非対称形で左身頃には特徴的な40mmポーチが上下2段配置されています。

ユーティリティ用途を考慮してなのか、妙な位置に配されているのですが、
右身頃のようにマグポを隣同士にさせちゃダメだったんでしょうかね……








メッシュは単純なジップポケットになっているだけでギミック等はなし。








仕様書によるとこのようにベストとチェストリグを合体できるらしいのですが、
どこをどうしたらこんな形にできるんだ……(どうしてこうなった的な意味で)








使用例……は見れば印象に残るんですが数は多くありません。

割といろいろなところで見られるんですが、調達型式も不明ですしね。
特定の部隊で揃えている様子もないので個人の注文に応じて供給?








EKL参加者がベストを着用してる様子。ベストはFSLKなんかでも見られます。







アフガン派遣でも使用。アーマーとの併用となるとチェストリグが有利か。







モジュラーアーマーにアンチモジュラーの装具って渋くていいですよね。


うーんやはり集団で使ってる様子はなさそうなのであくまで個人レベルの使用。
ベストとチェストリグを2名で分け合っている(?)様子は見られたりするんですが。








特殊部隊からはよく似た別物を。これを元に設計したのかもしれませんね。







Tschüs!!
  

2018年02月17日

Best Vest





アーマー買ったらベスト欲しくなったので。

3fbはレアなんですが5fbはちょくちょく出回るんですよね。








まぁベストそのものはシンプルです。モジュラーなのでパッと見はあっさり目。

案外安く手に入ったなと思ったら前ジッパーが壊れてる……聞いてないんだけど……


(壊れているというよりはスライダーがそっくり無くなっているので、意図的に破損させて……ということなのかも)








背面パーツは「Variante A」というタイプで、通信機(4CIコンポネント)の収納が可能です。
通信機はGPS内蔵でNaviPad(PDA)とリンクさせて活用するいかにも未来歩兵っぽいもの。

ただのモジュラー面になっているタイプは「Variante B」と呼ばれます。









内側には折り返し式のS95アダプタとベルトホルダー。

こう見ると本当にKSKベストを元に設計されたと分かります。
同様にタグもパーツ(左右身頃と背面)ごとに付いています。









IdZ-BSの中核企業がEADSということでこのラベル。







表記はIDZ-WESTE IIとなっています。

「II」ってことは「I」があると思うんですがテスト段階のモデルが相当するんでしょうか。
なんとなくFORCES IIとかLOTUS IIみたいな平沢風味なアトモスフィアを感じます。

製造元コードが「MD」ということなので、おそらくマルチデザイン製じゃないかと。
製造年月は05年6月でしたので、本格的な発注が始まったころのものでしょう。








ジッパーの根元に金属フック。こんなの付いてたんだ。

製造年によって有無が分かれそうですが、なにに使うんだろう。








例によって縦ジッパーによる収納スペース。

背面から取り回した中継機器をまとめるためのフラップとポケット。








反対側も同じ構成ですが、ナイロンテープのループが設けられています。

ジッパーが使えなくてもこれで(辛うじて)前を留めることができます。








テープ末端の処理が甘いのか部分的にこんな状態に。

味として残すか繕うか迷うところです。








背面の上段は通信機器の収納部。上側で保持し下側のフラップでケーブルをまとめます。

ケーブルは肩のパイプを伝って前面へ引き出されます。


(テスト段階ではケーブルパイプは腰を伝う構造だったので改良が反映されていると言えます)







下段はバッテリーの収納スペース。パーティションで2個収納できる設計。







雑納的な使い方には向いてないんですが一組みにされたタイラップが出てきました。

キャプチャ用ですね……








付属してきたポーチはこんな様子。欠けはありますがベーシックな組み方ぐらいはできそう。







ドロップダウン式ダブルマグポは2つセットされます。







ドロップダウンしないダブルマグポも2つセットですが来たのは1個だけ。







ドロップダウン式シングルマグポも2つセットのところ1個だけ。







スモークグレネードポーチ(左)。右は比較用のダブルマグポ。こちらは1つセット。







サイズはよく似ているんですが、スモーク(手前)には内貼りがありません。







ユーティリティポーチ(Mehrzwecktasche)は2つセット。







エラーなのか仕様なのか不明ですがドットボタンとハトメの位置が逆転していました。







右の個体にはテープを十字に貼っていた跡があるのでIFAKポーチとして使ったのでしょう。

左のポーチにも縦のテープ痕がありますが用途は不明。








ヘルメットホルダー付レーションポーチ(Tagesrationtasche mit Helmhalter)。

ホルダー無しと合わせて2個セットとなりますが、やってきたのはホルダー付のみ。








S95の所謂5点セットにおける雑納と同じサイズ感ですがフラップががばっと開くので扱いやすい。







IdZ規格テープのほか、Variante Aにはジッパーで取り付け可能。

下部には謎のベルクロテープ。








下面のジッパーを開くとホルダーがデロデロっとでてきます。







何か違う気がするけど正しい使い方は知らない……



個人に供給される内容としてはグレネードポーチ、S95アダプタ、ガスマスクバッグ用フック(各2個)が欠品。




IdZ-BSのコンセプトはIdZ-ESの前段階として、市販品集めてそこそこの装備を早期に実現しようって発想。
つまり必要なのは購入費用だけで開発費なんてかからねぇんだよってあたりに主眼があるはずなんですが、
こんなに手の込んだキャリングシステムを開発してたらそりゃ連邦軍の財布事情もガバガバになりますよ……


やっぱり当の部隊にとってもIdZはお高い買い物らしく、州の予算が付かずに導入を見送っている部隊も少なくないと聞いたことがあります。
ていうか相当な予算をつぎ込んで開発したはずなのに中央予算じゃなくて地方予算で買わせるのかよ……
(もちろん海外派遣部隊やNRF等の指定を受けた部隊の場合は中央予算から出るとは思いますが)







ポーチを適当に組んでさっと羽織ってみる。そう、これこれ、こういうのだよ目指していたのは。

調整が甘かったか少々だるっとした感じですが、セッティング次第ではもっときっちり目にできます。








Variante Aの絶妙なボリューム感が心地よい。

前身頃が下がってストラップが斜めに渡ってるのが好きなんですが、ちょっとだらしなく見えますね。




ざっくり評価としては本当にKSKベストのモジュラー版だなぁという感じ。








使用の様子はVariante Aからチョイス。海軍MSKより。

テスト段階でもないのに通信機使ってるのは珍しいと思う……
ケース上側から無線アンテナとGPSアンテナが覗いています。

前面に付いているPDA用ポーチにも注目。








JgBtl292だそうです。下に着用してるのは防破ベスト。

こちらもちゃんと通信機を使ってます。レーションポーチも2つ接続。





通信機はGruppenfunk(分隊内無線)ということでやっぱり一人一人が背負ってる……のか?



そう考えると未来歩兵もなかなかハードな仕事ですね。





Tschüs!!


  
タグ :IdZ

2018年02月07日

虎よ、虎よ!





「タスマニアタイガーだー!」
「かわいいー!!」


で一躍有名になったTasmanian Tiger製品






古いタイプのアミュニッションベストです。

これもオールドスクールの領域で大好物。







世相を反映して背中にはS95系アダプタ。






下の方には申し訳程度のMOLLE要素が隠れていました。
(もしかしたらALICEクリップ用かも)







左身頃にはファステックス留めのマグポが3つ。






ファステックスは中間でベルクロ留めになっておりプラーンとしない仕様。

変なところでこだわりを出す古き良きドイツナイロンの世界を感じる。







例によって縦ジッパーのポケット付き。奥に薄っすら見えているのはホルスター。






右身頃にはマグポとユーティリティ。基本的には同じ仕様。






こちらは横ジッパーで使い勝手を変えてきています。






一番の特徴となっている謎ハトメはS95アダプタの接続に用います。






トグルをハトメに突っ込んでベルクロ張りにするだけなので事実上は一点留め。

無線機のような重いアイテムには厳しそうです。







いいんですよ、誰も使ってる様子がないので……



ボリューミーに見えますが羽織ってみると意外とコンパクトに感じました。
事実KSKベストに比べるとポーチ数が少ないのでまとまりは良いですね。

その分、ユーティリティ系の容積が小さいのがネックかもしれません。
そこはS95系アダプタを利用して適当に補えということでしょうかね。



丁寧なのか雑なのか、判断の難しい設計思想が実に興味深い。






戦闘兵科を中心にいろんなところで見ますね。これはDFBの工兵。






こちらもDFBからODモデル。






DFBから。NRFのSteadfast Jaguar(2006)より。





(Foto: Bundeswehr)

あー渋い。大分古い装備だと思いますが今でも見られるんですよね。






非バリスティックなシチュエーションでさっと羽織れるベストは個人的にツボ。

チェストリグよりベストが好き。







う~ん、どことなくパンクなゴツさがある。かなり良い意味で独特な雰囲気。






特徴がしっかり現れてくる装備品ってちょっと得した気分になれます。





(Foto: DVIDS)

さすがにアダプタの活用はないよなぁと思ってたら、あった。しかも無線機。

そういえば腰のアダプタは付いてこなかったなぁ……







Tschüs!!